『小さな会社の社長の戦い方』を読んで

2012年11月19日

 井上達也さんのご著書『小さな会社の社長の戦い方』を拝読いたしました。

 井上さんは1961年生まれ、法政大学経営学部卒業後、株式会社日本デジタル研究所を経て、1991年株式会社セイショウ(現フリーウェイジャパン)を設立、現在は株式会社フリーウェイジャパンの代表取締役を務めておられます。フリーウェイジャパンは業務系クラウドシステムのトップメーカーだそうです。

 この本は、29歳で創業して以来20年以上会社経営に携わってきた井上さんが、その経験をもとに会社を成功させ大きくさせるための5つのポイントを教えてくれるものです。5つのポイントそれぞれが一つの章にまとめられています。

 ①成功者のマネではなく、失敗者の逆をする
 ②未来を予測する
 ③すべての失敗と成功は「人」が運んでくる
 ④戦国大名が国を強くするための施策をとる
 ⑤成功する社長にはタイプがある


 井上さんは今の延長線上に成功はない、といいます。

 次の一文を紹介してしまいます。この本を買う人が減ってしまうかもしれませんが・・・・・・

 ここは重要です。この一行を読むだけでこの本を買った価値があります。
 それは、成功するために必要なのは、今、お金にならないことをすること。
 つまり「未来に売れるビジネスを今、作ること」なんです。

            『小さな会社の社長の戦い方』より引用


 私は未熟ですので、足元ばかりを見て、いますぐお金になる仕事しかしていないのです。耳が痛いです。

 会社が成長してきたら、社長は武将となる社員を育てなくてはなりません。

 会社がある程度の規模になったら、次に社長がするべきことは、個々のお客さんを担当することではなく、部下を活かす、育てる、やる気にさせるための仕事なのです。
 そして、とりわけ重要なのが教育なのです。社員教育により、足軽社員を自分の代わりになるような武将にすることです。

           『小さな会社の社長の戦い方』より引用


 日ごろお世話になっているお得意さまは自分が担当しなくては・・・・・・という思いがあり、それがよいことのように考えてしまいますが、会社の将来を考えたら、社員を活かすことの方が重要です。

 さらっと書かれているので読みやすいですが、本質的なことが書かれている本です。もう一度読み直したいと思いました。

 中小企業の経営者の方はぜひご一読くださいませ。

  


 参考文献:『小さな会社の社長の戦い方』 井上達也 (明日香出版社)
 

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