日高利美さんのご著書『銀座の教え』を拝読いたしました。
日高さんは1975年生まれ、品川女子学院を中退後、18歳から銀座のママを目指して、銀座の夜の街で働き始めたそうです。26歳で念願の銀座のクラブのオーナーとなり、現在は複数の会社を経営する事業家として活躍されています。
この本は2012年7月に初版が発行され、私の手元にありますのは8月発行の第4刷ですから、だいぶ売れているようです。本屋さんにも平積みになっていました。
「はじめに」を読み始めて、二行目から驚いてしまったのですが、日高さんは高校生のとき「敬語を使いなさい」という大人に対して次のように答えていたのだそうです。
「私に敬語を使ってほしかったら、尊敬できる大人になってよ。私は尊敬できる人にしか敬語は使わない」
自分のイメージを悪くするようなことを告白できる正直さは素晴らしいです。ただ、高校生の頃のことだとはいえ、こういうことを大人にたいして言える精神性というのはどうも理解ができませんでした。
この考え方が根底にあるのでしょう。次のようなこともされるそうです。
私の悪い癖で、同じサービス業の人間として、たとえば買い物をしているとき、食事のときやタクシーに乗っているときなど、「そこは違うんじゃない?」と思うと、見ず知らずの人にも意見してしまうことがあります。
『銀座の教え』より引用
本当によい指摘をされるのならば、指摘された側としてもありがたいです。
私もサービス業を営んでいるのでとてもよく分かるのですが、御不満を感じても黙ってお帰りになってしまうお客さまがほとんどですから、指摘してくださるお客様の言葉は本当に大切です。
本のところどころに飲食店やお菓子屋さんなど銀座の名店が紹介されていますが、庶民の感覚からみると高いお店がほとんどですから、接待として使う方にはご参考になるでしょう。
銀座のママの考え方を知りたい方はご参考になさってください。

参考文献:『銀座の教え』 日高利美 (クロスメディア・パブリッシング)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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