松浦弥太郎さんの『今日もていねいに。』を拝読いたしました。
この本は東京駅構内のHINT INDEX BOOKに大量に陳列されていました。書店独自の帯がかかっていて次のようなキャッチが書かれていました。
どこから読んでも気持ちの切り替えスイッチになります。
秋葉原一号店 五味
忙しい毎日はあっという間に過ぎ去っていきがち。この本はそんな日々を無為に消費しないためのヒントにあふれています。
新宿南口店 金谷
松浦さんは1965年生まれ、高校中退後、アメリカの書店文化に惹かれ渡米、帰国後、オールドマガジン専門店を開業、2000年、トラックによる移動書店、2002年には「COW BOOKS」を開業されました。
書店を営むかたわら、執筆および編集活動を行い、2006年からは『暮しの手帖』編集長に就任されています。
松浦さんが考える、幸せに生きるためのコツをまとめた内容です。
松浦さんは男性ですが、本の内容は女性的な感じがします。一方、決めたことは断固実行していくというような男性的な静かな力強さも感じられます。『暮しの手帖』という女性向けの雑誌を編集されているからでしょうか、不思議な感じです。
「手足をいつくしむ」という節から引用します。
「手のきたない人は、信用できない」
こう言うとずいぶん乱暴に響くかもしれません。それでも、きたない手のままで平気でいるというのは、すごく粗野ではないかと、しばしば思うのです。
『今日もていねいに』より引用
私の感覚では、 こういうことは女性が考えそうなことです。
「この手にさわられたくないなあ」と感じられたら、僕は自分で自分がいやになってしまいます。言葉を持たない動物や本や果物も、「この手にふれられたくない」というメッセージを発する気すらします。
『今日もていねいに』より引用
ここまで考えが及ぶ男性は、気配りの意識がかなり高い方だと思います。
私も思わず自分の手を見てしまいました。
手のことなど、女性から注意されるよりも男性から注意される方がずっと厳しいように感じます。
ヒントになりそうなことがいくつもあります。みなさまもどうぞご参考になさってください。

参考文献:『今日もていねいに。 暮らしの中の工夫と発見ノート』 松浦弥太郎 (PHP文庫)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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