『夢を叶える夢を見た』を読んで

2012年05月16日

 内館牧子さんの『夢を叶える夢を見た』を拝読いたしました。

 内館さんは1948年秋田県生まれ、どなたでもご存知の大変有名な脚本家です。数々の話題作の脚本を手掛けただけでなく、横綱審議委員としてもご活躍されました。

 この本は私が主宰しているビジネス読書会の5月の課題図書です。
 Tさんが選んでくださいました。「生き方を問う重い本ですが皆さんのご意見を聞いてみたい」とのTさんの弁でしたので、どんなことが書いてあるのだろうと楽しみに読みました。

 「夢という爆弾」を爆発させて死ぬ人と、爆発させることなく「夢の不発弾」を抱えたまま死ぬ人がいます。
 この本は内館さんがそれぞれの立場の人に対面取材をして、人生どう生きるべきかを問うノンフィクションです。
 
 内館さん自身が三菱重工でOLをしているときに脚本家に転身したという経緯があるので、このようなテーマが書けたのかな、と思いました。

 私もかつては大企業の一社員だったときがあり、そのときにはいろいろなことを考えて悶々としていました。いまの会社を継承しようとしたときもしばらくは迷いがありました。

 『夢を叶える夢を見た』より引用します。

 私が「OL時代は、自分の墓碑銘を見ているようだったわ」と、幻冬舎社長の見城徹に言うと、彼は断言した。
 「それに吐き気をもよおすか、もよおさないかですよ。そこまで多感かどうかってことですよ」
 私の男友達は、いまもサラリーマンを続けているが、名前を出さないということを条件に次のように言った。
 「企業というものは、ものすごくうまくシステムがてきてるんだよ。吐き気をもよおさない程度にうまく飼いならすシステムがね」

                    『夢を叶える夢を見た』より引用


 企業を経営する立場からすると、この言葉には少し驚きました。大企業にはこういう部分があるのでしょうかね。

 私は「吐き気をもよおさないように飼いならす」などと思ったことはありませんし、むしろ企業をもっと自己実現の場として活き活きと使ってほしいと考えています。

 大企業に所属している方は組織のどこかにいることさえできれば安全なのでしょうが、中小企業となるとそうはいきません。全員が面となり一丸となって戦わなくてはならないからです。
 
 組織で大活躍してやがて独り立ちしていく人がいるでしょう。ずっとこの企業にいて盛り上げてくれる人がいるでしょう。また次の新しい力も入ってくるでしょう。
 
 経営者としては、そういう風通しがよくて、従業員を成長させることができる場をつくらねばならないのだ、と思います。

 あまり本の感想になりませんでしたが・・・・・・

  


 参考文献:『夢を叶える夢を見た』 内館牧子 (幻冬舎文庫)
 

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