2024年11月18日
思い出す限り、もっとも暖かった秋が終わり、ようやく冬が近づいてきたと感じています。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
このブログでは、ドラッカーの『現代の経営(上)』を読んでおります。
今回は「第13章 組織の文化」の「報奨と動機づけとしての報酬」の節からご紹介します。
報奨は仕事の目標と直接結びつける必要があり、短期的な利益と結びつけるのは、マネジャーに対する方向付けとしてよろしくない、というのがドラッカーの考えです。
能力を十分生かせなくなったために会社を移りたがっている役員がいる。何度も転職の誘いがあったが、いつも最後には、あと五年いれば功労金の付加分が増えるという理由で断ってきた。その人はいまもその会社にいる。相変わらず悩み、いらだち、苦い思いをしている。そしてマネジメント全体に不協和音と不満の空気をもたらしている。
忠誠心を買うことはできない。忠誠心は獲得すべきものである。金の力で引き留めようとすれば、引き留められた者が誘惑に対する自らの弱さを会社のせいにするだけである。
『現代の経営(上)』 p211より引用
一般的に、給料が高ければ、それだけでも退職を防いだり、先延ばしさせたりすることは出来ます。
しかし、高い給料は、その従業員の会社に対する忠誠心を高めることや、会社をもっとよくしよう、成果を上げようという気持ちにさせることにはつながらないのです。
このことをドラッカーは「忠誠心を買うことはできない」と言っています。
コンプライアンスを重視することは絶対ですので、賃金規定などを作成すると、ルールによって昇給が決まります。
中小企業であっても、社長の自由な意思で報酬を決めることはできずらくなります。
状況によっては、仕事をしないマネジャーが高い地位にしがみついて、部下の昇進を抑えようとし、力のある部下が能力を充分に発揮できなくなります。
週ごとに刻々と状況が変わっていく動きの激しいいま、社長の裁量や決断を自由に迅速に行う必要性を感じます。
いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。
参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0081M7YFS/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
"The Practice of Management" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
https://www.amazon.co.jp/dp/B003F1WM8E/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
米津仁志 at 09:56
| ドラッカー
2024年10月07日
ようやく夏の暑さが終わり、秋の涼しさを感じることができるようになりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
このブログでは、ドラッカーの『現代の経営(上)』を読んでおります。
今回は「第13章 組織の文化」の「評価の必要性」の節からご紹介します。
ドラッカーは、強みを生かすことについて、よく言及します。
要点をつく話がイギリスにある。二〇代前半で首相となり、僭主ナポレオンに抵抗する唯一の国を率いて、国民に勇気と決意とリーダーシップを示した小ピットは、私生活でも高潔な人だった。腐敗した時代にあって、あくまでも公正だった。道徳の乱れた時代にあって、誠実な夫であり父だった。その彼が若くして世を去り天国の門をくぐろうとしたとき、聖ペテロが「政治家であるお前がなぜ天国に入れると思うのか」と聞いた。
小ピットは、賄賂も受けず、愛人ももたなかったと答えた。しかし聖ペテロは、「しなかったことには興味がない。何をしたのか」と再び聞いたという話である。
できないことはすることができない。しないことについて何かを達成することはできない。人は強みを生かして初めて、何かをすることができる。何かをすることによって、何かを達成できる。したがって人の評価は、その人ができることを引き出すものでなければならない。その人の強みを知り理解して初めて、「彼の強みを生かしてさらに進歩させるには、いかなる弱みを克服させなければならないか」を考えることができる。したがって人の評価は、その人ができることを引き出すものでなければならない。その人の強みを知り理解して初めて、「彼の強みを生かしてさらに進歩させるには、いかなる弱みを克服させなければならないか」を考えることができる。
弱みそのものは、通常誰の目にも明らかである。しかし弱みにはいかなる意味もない。重要なことは、さらによりよく行い、さらにより多くを知り、さらに成長していきたいという欲求である。それらの欲求が、より優れた、より強い、より成果をあげる人間をつくりあげる。
『現代の経営(上)』 p208より引用
・・・しなかったことには興味がない。何をしたのか?・・・
この文章は、原著では次のように表現されています。
“We aren’t a bit interested in what you didn’t do; what did you do?”
「何をなしとげたのか???」
そのように聞かれても、すらすらと話すことはできる人は少ないでしょう。厳しく鋭い質問ですね。
そして、次の言葉です。
・・・できないことはすることができない。しないことについて何かを達成することはできない。人は強みを生かして初めて、何かをすることができる。何かをすることによって、何かを達成できる。・・・
この文章は原著では以下のように表現されています。
One cannot do anything with what one cannot do. One cannot achieve anything with what one does not do. One can only build on strength. One can only achieve by doing.
特に、後半の二つの文章が核心を突いています。
「強みの上においてのみ、何かをなすことができる!行動することによってのみ、達成できる!」
社会の役に立ちたい、成果を上げたい、というのなら、自分の強みに集中することです。マネジメントは、その強みを評価してあげることです。
そして、強みをもって、行動量を増やすことです。
成果が上がらないのは、成果が上がるまでの行動をしていないからです。
日常生活に飽きないで、慣れないで、とにかく強みに基づいて、行動、行動、また、行動です。
社員の行動をみると、私の基準からしたら気に食わないことは多々ありますが、それがその人の強みに関係することならば、大目にみて、言下に否定はしないようにしています。もちろん、コンプライアンスを軽視するようなことはすべて否定します。
気に食わないことを受け入れることは、私にはストレスになりますが、長期的には本人の成長のためではなる、と思います。
逆に、責任逃れをする人や、言われたことしかやらない人は、自分の弱みをかばう行動をしている人だと思います。会社において、このような人たちの強みを引き出していくのは、時間がかかります。
若いうちにこのような姿勢で固まっている人も多いですが、若いので、とりあえずはどこでも採用してもらえます。こういう人たちは「作業はしているのだから、自分が悪いのではなく、悪いのは会社だ」と勘違いする状態が続くことになります。
やはり、人生も仕事も人間性がもっとも大切だ、と私は思っています。
すべての人の強みが生かされて、成果に結びつくことを祈って。
いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。
追伸
ドラッカーは、ウィーン生まれで、母国語が英語ではないので、英語がとても分かりやすいのですよね。興味のある部分を英語で読むのもよいですよ。
参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0081M7YFS/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
"The Practice of Management" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
https://www.amazon.co.jp/dp/B003F1WM8E/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
稲盛和夫さんのいろいろな書籍を繰り返し読んで、勇気を頂いております。
『経営12カ条』 稲盛和夫著 (日本経済新聞出版)
http://www.amazon.co.jp/dp/B0BCP29Z13/ref=shachouinshin-22
米津仁志 at 14:38
| ドラッカー
2024年09月01日
台風がなかなか去ってくれない今日この頃ですが、信州では合間に秋晴れも顔をだします。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
このブログでは、ドラッカーの『現代の経営(上)』を読んでおります。
今回は「第13章 組織の文化」の「無難であることの危険」の節をご紹介します。
「この会社なら、金にもならないがクビにもならない」といわれることほど企業とその文化を損なうものはない。そのようなセリフは無難さの強調である。それは組織の中に官僚を生み出し、起業家精神を阻害する。リスクを避けさせるだけでなく、新しいことに尻ごみさせる。そのようなことでは、優れた組織の文化を生むことはできない。優れた組織の文化を生むものは優れた仕事である。
無難さの強調では安定ももたらされない。経営管理者が必要とする安定とは、優れた仕事を行っているという自覚と、その仕事ぶりが認められているという認識に基づくものでなければならない。したがって、第一に必要とされるものは、仕事についての高い基準である。
経営管理者を奮起させることはできない。自らが自らを奮起させなければならない。実に、目標管理が必要とされ、仕事の要求に基づくマネジメントが必要とされるのは、経営管理者自らが仕事の基準を設定しなければならないからである。
『現代の経営(上)』 p203より引用
この混乱の時代、無難な会社などあるのでしょうか。
そのような会社があるのなら、そこに安住していたい、と考える人もいるかもしれません。
しかし、経営管理者(マネジャー)は、無難な状態に喜んでいるわけにはいかないのです。
経営管理者(マネジャー)は、仕事の基準を自ら決めて、自分を自分で鼓舞する立場なのです。
自ら決めた高い基準に向かって、あらゆる手段を使って(法的、倫理的に正しい方法で)、実行するのです。
PDCAのうち、特にD(DO)ができないと、物事は進みません。
計画やチェックばかりしているのは評論家ですね。
続いて以下の文章が出てきます。
また、常に二流の仕事ぶりしかできない者を異動させよということは、容赦なく解雇せよということではない。誠実につとめてきた者に対しては、企業の側に道義的な責務がある。 しかもマネジメント自体が、意思決定をなすべき機関の常として、間違いを免れることができない。間違って昇進させ、その後昇進させるべきでなかったことがその仕事ぶりから明らかになった者を解雇することはできない。満足な仕事ができないのは、その者だけの罪ではないかもしれない。あるいは、時間の経過とともに、仕事に必要な能力がその者の能力を超えてしまったのかもしれない。
『現代の経営(上)』 p204より引用
会社には、入退社がありますので、時間の経過とともに組織の構成は変わっていきます。
あるときまでは活躍していたのに、だんだんと成果が上がらなく人が出てきます。
その人を補完していた人がいなくなったり、仕事の幅が広がったために対応できなくなったり、いろいろなケースがあります。
しかし、いずれにしても、その人の力では対応しきれなくなる瞬間がやってきます。
昇進させてしばらく経ってから、この人の力ではこの仕事は難しかった、と分かることもあります。
一流のプレイヤーで成績をあげたから、ということで、昇進していくのですが、経営管理者(マネジャー)になったら、仕事の要点は変わるのです。
現場の仕事を部下に委任しながら、経営管理(マネジメント)を学び、経営管理に時間を割いていかないと、マネジャーとしての成果は上がらなくなっていくでしょう。
そして、そのようになったマネジャーは「自分がやればできるが、部下たちはできない」と現場の悪口ばかりを言うようになります。
経営管理を学ぶ機会は十分にあるのですが、緊急なことではないので、後回しにしてしまう人が多いです。
私は松下幸之助や稲盛和夫の書籍を部下にプレゼントしたこともあります。どれだけの人が真剣に読んできたでしょうか。
現場が好きな人は、経営管理の仕事を軽視する傾向にあります。現場の仕事と経営の仕事は別物です。
もちろん、それまでの成果や仕事ぶりに感謝をして、その人のできる範囲で働いてもらいますが、経営管理(マネジメント)の段階には上がれないということになります。
こうなってしまうのは、本人の責任でもありますが、会社の責任も大きいわけです。
いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。
参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0081M7YFS/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
"The Practice of Management" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
https://www.amazon.co.jp/dp/B003F1WM8E/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
稲盛和夫さんのいろいろな書籍を繰り返し読んで、勇気を頂いております。
『経営12カ条』 稲盛和夫著 (日本経済新聞出版)
http://www.amazon.co.jp/dp/B0BCP29Z13/ref=shachouinshin-22
米津仁志 at 10:00
| ささやタイムズ記事 | ドラッカー
2024年08月01日
暑中お見舞い申し上げます。
日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
このブログでは、ドラッカーの『現代の経営(上)』を読んでおります。
今回は「第13章 組織の文化」の「五つの行動規範」の節をご紹介します。
優れた組織の文化が存在するならば、投入した労力の総和を超えるものが生み出される。力の創造がなされる。これは機械的な手段では実現できないことである。機械的な手段では、理論的にもせいぜい力を保存するだけである。力を創造することはできない。投入したものを超える価値を生み出すことは、人が関わる領域においてのみ可能である。
したがって、優れた文化を実現するために必要とされるものは行動規範である。強みの重視であり、真摯さの重視である。正義の観念と行動基準の高さである。
『現代の経営(上)』 p201より引用
優れた組織では投入した労力の総和を超えるものが生み出されるのです。
1+1<2ということです。
1+1=2であるならば、一人一人がそれぞれに仕事をしていることと同じで、組織で仕事をする意味がありません。
このように、組織の優れた文化を実現するものが行動規範です。
ドラッカーは5つの行動規範を挙げています。
正しい組織の文化を確立するには、行動規範として次の五つが求められる。
(1)優れた仕事を求めること。劣った仕事や平凡な仕事を認めないこと。
(2)仕事それ自体が働きがいのあるものであること。昇進のための階段ではないこと。
(3)昇進は合理的かつ公正であること。
(4)個人に関わる重要な決定については、それを行う者の権限を明記した基準が存在すること。上訴の道があること。
(5)人事においては、真摯さを絶対の条件とすること。かつそれはすでに身につけているベきものであって、後日身につければよいというものではないことを明確にすること。
『現代の経営(上)』 p203より引用
ドラッカーでは「真摯さ:integrity」という言葉がよく出てくるのですが、この(5)にも登場しています。「真摯さ」は、後からとってつけることができない素質だということです。
この部分の原文を載せておきます。
1. There must be high performance requirements; no condoning of poor or mediocre performance; and rewards must be based on performance.
2. Each management job must be a rewarding job in itself rather than just a step in the promotion ladder.
3. There must be a rational and just promotion system.
4. Management needs a “charter” spelling out clearly who has the power to make life-and-death decisions affecting a manager; and there should be some way for a manager to appeal to a higher court.
5. In its appointments management must demonstrate that it realizes that integrity is the one absolute requirement of a manager, the one quality that he has to bring with him and cannot be expected to acquire later on.
‘’The Practice of Management” Peter F. Drucker Harper Collins e-books
「真摯さ」については、以下のように表現されています。5.の後半です。
the one quality that he has to bring with him and cannot be expected to acquire later on
翻訳通りですね。真摯さは、その人物がそもそも持っていなくてはならない素質で、後から獲得することを期待できない素質です。
「真摯さ」とは何を意味するのか、ということについては、ドラッカリアンの間では、いつもいつも話題になります。
この話題だけで、どれだけ飲んできたことでしょうか。
私は、そもそも持っていなくてはならない、とドラッカーがはっきり書いているのですから、誠実さ、高潔さなど人格、人間性に関わる素質を指していると思っています。
実行力のようなものは、社会人になってから学んで身に付けることができるからです。
素晴らしい成績を上げる人であっても、自己中心的であったり、社会的な行動に問題があったりする一面があるならば、その人を選ぶべきではないということです。
そのような人物は、しばらくは組織に貢献するかもしれませんが、それは表面的な現象であって、長期的には組織に大きなマイナスの影響を及ぼします。
人格や人間性は子どもの頃からだんだんと形成されてくるもので、部長になってからとってつけることはできない、と思っています。
いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。
参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0081M7YFS/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
"The Practice of Management" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
https://www.amazon.co.jp/dp/B003F1WM8E/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
ちなみにどういう人を採用してはいけないか(EVILEな人)について、以下の書籍が参考になります。ご一読ください。
『人を選ぶ技術』 小野壮彦 (フォレスト出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BMK7JRR9/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
米津仁志 at 10:00
| ささやタイムズ記事 | ドラッカー
2024年07月19日
いよいよ梅雨明けですね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
このブログでは、ドラッカーの著書をご紹介しております。
2021年8月まで『現代の経営(上)』について書いていましたが、当時、ある会合で定期的にドラッカーについて発表する機会があったことから、この約3年間、その内容に合わせるために『マネジメント』など他の分かりやすい著書に飛んでおりました。
2021年8月のブログ 「第一線の遺伝子」
https://highlyeffective.naganoblog.jp/e2595733.html#google_vignette
今月から『現代の経営(上)』の続きに戻って、読んでいきます。私は『現代の経営』が最もドラッカーらしいマネジメントの著書だと思っています。私の興味のある部分を取り上げてご紹介しております。
今回は「第13章 組織の文化」の「凡人を非凡にする」の節をご紹介します。
二つの言葉が「組織の文化」を要約する。その一つは、アンドリュー・カーネギーの墓銘碑である。
「おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」
もう一つは、身体障害者雇用キャンペーンのスローガンである。
「重要なことは、できないことではなく、できることである」
『現代の経営(上)』 p199より引用
組織は、さまざまな個性を持つ人の集まりです。
そして、一人一人の強みを生かして、弱みを消すのが組織の特徴であり、役割であります。
ベヴァリッジ卿の言葉、「凡人をして非凡なことをなさしめる」ことが組織の目的である。
(中略)
組織の良否は、人の強みを引き出して能力の以上の力を発揮させ、並みの人に優れた仕事ができるようにすることができるかにかかっている。同時に、人の弱みを意味のないものにすることができるかにかかっている。
『現代の経営(上)』 p199-200より引用
コロナ禍を乗り越えて、ここからというときに、今度は人材不足の波がやってきました。いま人材の募集と定着については、本当に考え抜き、できることをすべて行っています。
どんな人にも強みがあるわけですから、その人の強みを生かして、できる限り長く勤めてほしいと思っています。
弱みを直そうとする姿勢はよいですが、そこに執着しては組織に所属している意味がないのです。上司は弱みを指摘することよりも、強みを生かしてあげることのほうが大切なのです。
コンプライアンスを重視することや、誠実な姿勢で仕事に向かうこと、清潔であることなどは、働く人の根本条件として絶対に必要です。
しかし、その他の価値観、こうでなくてならない、こうであるべき、というような考えは、そういうことを言うその人のたどってきた人生の経緯が混ざっているかもしれません。特定してすみませんが、昭和の考え方はもう捨てなくてはならないと思っています。
私は、20代の頃は、カラオケで牛若丸三郎太(時任三郎)の「勇気のしるし~リゲインのテーマ」を歌って、大いに元気をだしていましたが、もはや歌えない曲となってしまいました。(歌詞を見てください。)
経営者や上司の立場にあるものが過去や自分の優秀さを自慢するのは好ましいことではありません。いままで培ってきた人生や過去は、足元にそっとおいて、いまを生きていくということになると思います。
いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。
参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0081M7YFS/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
"The Practice of Management" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
https://www.amazon.co.jp/dp/B003F1WM8E/ref=nosim?tag=shachouinshin-22
米津仁志 at 10:17
| ささやタイムズ記事 | ドラッカー