『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』を読んで

Hitoshi Yonezu

2012年04月11日 10:00

 島田裕巳さんの『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか 仏教宗派の謎』を拝読いたしました。

 島田さんは宗教学者、文筆家で、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員などを歴任されてきました。

 私は家族の葬式を出したときに喪主になって以来、仏教に興味をもっていろいろ調べてきました。私の年(44歳)にしては仏教には詳しい方ではなかろうか・・・・・・と思っております。

 この本の題名は興味をひく問いかけですが、その答えは「おわりに」に書いてあります。他の章も問いかけ式になっているのかな?と読み進めてみましたが、あとは日本の仏教における宗派の特徴が理路整然と書かれています。

 各宗派の歴史も詳しく書かれていますので、歴史が好きな方も面白く読めるでしょう。

 仏教の伝来は538年(または552年)と言われていますが、それまでは日本は神道だったわけです。戦時中は国をまとめるために巧みに神道を利用したという経緯もあります。

 この本で仏教伝来の歴史を読みながら感じたことは、日本にとって仏教は意外と新しいものではないか、ということです。

 日本の歴史的建造物には仏教関係のものがたくさんありますが、それらは外国から伝えられてきたものを我が国で解釈したものでしょう。

 とするならば、仏教と初めて出会った人々は仏教を外国のもの、エキゾチックなものとしてみていたのではないか・・・・・・と思いました。

 これは私の勝手な想像ですが、例えば最近ならインターネットがアメリカから来てあっという間に広がったように、中国からすごい文化がやってきた、という感じだったのではないか・・・・・・と。
 
 お詳しい方にお聞きしたいと思います。
 
  


 参考:『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか 仏教宗派の謎』 島田裕巳 (幻冬舎新書)
 

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