要点を理解する読書の習慣

Hitoshi Yonezu

2012年03月19日 10:00

 宮口公寿さんの『要点を理解して、きちんと自分の知識にする読書の習慣』を拝読いたしました。長い題名の本です。

 「はじめに」によれば、この本には「読書という行為から元を取る方法」「かけた時間とお金を何倍にもして取り返す方法」が書かれているそうです。

 宮口さんは昭和34年生まれ、東大薬学部卒業後、大手薬品メーカーの研究所に勤務した後、株式会社フューチャーワークスを設立し、ITに関する仕事をされている方です。
 また、宮口式記憶術を公開し、4年間で1万人以上の指導を行っているそうです。

 読書は一つの作業として、ワークフローで考えるとよいのだそうです。

 宮口さんは次の手順を紹介されています。

 実践1 どんな問題を解決するのか?
 実践2 どんな本を選択するのか?
 実践3 読書する前にすること・・・・・・クレドの作成
 実践4 読書している間にスマートフォンを使う
 実践5 問題解決シートを作成する・・・・付箋をマインドマップのように
 実践6 アウトプット・・・・・・検証・応用・再構成

          
 「実践1 どんな問題を解決するのか?」がはっきりしていれば、ビジネス書なども隅から隅まで徹底的に読む必要はありません。分かっている部分や必要のない部分を飛ばして、求める課題を解決する場所を中心に読めばいいからです。

 実践3には「クレドの作成」というものがありますが、クレドとは「信条」を意味します。
 読書におけるクレドの作成とは、実践1の問いを深掘りして「何のためにこの本を読むのか?」をはっきりさせることだそうです。

 一冊の本を読むのにクレドを考えるのか!とビックリしました。

 せっかく手に入れた本を効率よく読むためには、こういう法も必要かも知れません。
 これをヒントとするなら、私の場合は準備なしで読みたいので、クレドをつくるよりもテーマを決めてそれをいままで以上に意識して「絞りながら」読んでみようかな、と思います。

 付箋を使ってマインドマップのようなものを作成すると、問題解決が「見える化」されるそうで、その方法も紹介されています。

 私は付箋よりも赤ペン派ですが、どちらにも一長一短があると思います。自分に最も合う方法を考えればよいと思います。

 他人の読書術を読むのは面白いですね。いろいろな読書術があるものです。

 どうぞご参考になさってください。

   


 参考文献:『要点を理解して、きちんと自分の知識にする読書』
             宮口公寿 (明日香出版社)
 

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