『文章の書き方』を読んで

Hitoshi Yonezu

2011年12月02日 10:00

 岩波新書の『文章の書き方』は、朝日新聞のコラム「天声人語」の元筆者、辰濃和男さんが、福澤諭吉、谷崎潤一郎、沢木耕太郎など様々な書き手の名文を引用しながら、文章の書き方を教えてくださる本です。

 私の手元にあるのは、2007年12月発行の第35刷です。1994年3月の初版以来、読み継がれている本です。   

 高校生の頃「天声人語」は大学受験に出るからと言われ、無理して読んでいました。定かではありませんが、全文の書き写しも続けていたような記憶があります。
 そうはいっても、正直いって文章はあまり記憶に残っていません。

 何を選び、何を削るか、で格闘を続ける。そこに文章を書くときのたのしさも、おぞましさも、高揚も、つらさもあります。何かを選び、何かを削る。そこには結局、あなた自身のものの見方、生き方、世の中についての見方が現れます。文は心なのです。

                       『文章の書き方』より引用

 
 ブログを書いていても、文章を「削る」という作業は、大切だと思います。書きたいことをいっぱいに書いた文章を削ることによって、文章はよくなっていくような気がするのです。

 文章に自分の生き方やものの見方がでるとのことですが、私は毎日こんな駄文を書いていて、お恥ずかしい限りです。なんだか身の引き締まる思いがしました。

 

 参考文献:『文章の書き方』 辰濃和男 (岩波新書)
 

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