我欲と天罰
東京都知事選に四選を果たし、いまやすっかり東京の顔になった石原慎太郎知事。
その、開き直った、ともいえる、大胆で直接的な物言いは、常に国民の注目を集め、ときには問題にされることもあります。石原さんをあまり快く思わない方もおられるかもしれません。
石原さんの近著『新・堕落論 我欲と天罰』を読みました。この本は、アメリカに追従し、宛行扶持(あてがいぶち)の平和に甘えてきた日本への強烈な提言です。
『新・堕落論 我欲と天罰』より引用します。
国民が追い求め、政治もそれに迎合してかなえ、助長している価値、目的とはしょせん国民それぞれの我欲でしかない。その我欲は分析すれば、金銭欲、物欲、性欲です。この追求にこれほど熱心な国民は世界にいないでしょう。
ある人にいわせれば、それをさらに具体的に表象するものは、温泉、グルメ(美食)、そしてお笑いだそうな。いわれてみれば昨今のテレビ番組の中での、温泉案内、料理番組、美食ガイド、そしてくだらぬお笑い番組の氾濫にはうんざりさせられます。
『新・堕落論 我欲と天罰』より引用
我欲がのさばった結果、遺体を放置したままにして年金を詐取したり、ブランド品のために売春をしたり、子供をいびり殺したり、増税といえばいかなる増税にも反対してごねたりと、思うことを実現するために何でもしてしまう国民が増えているのです。
日本にとって分かれ目ともいえるこの大変な時期、ある程度の欲は我慢して、我慢した分は困っている人にまわすという苦しみの分かち合いが必要でありましょう。
被災しなかった私は何らかの負担が増えることは覚悟しております。
人口減少によって我が国から人という大切な資源が減少していくのが明らかないま、日本人一人一人が人格をあげていくことに、国家の存亡がかかっています。
いろいろなご意見がありましょうが、ぜひご参考にして頂きたい本です。
参考文献:『新・堕落論 我欲と天罰』 石原慎太郎 (新潮新書)
参考ブログ:
「有用な時間をつくる」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818051.html
藤原正彦さんの『日本人の誇り』もご参考になさってください。
『日本人の誇り』を読んで
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e804641.html
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