『だから、部下がついてこない!』を読んで

Hitoshi Yonezu

2011年01月13日 10:00

 『だから、部下がついてこない!』は、経営コンサルタントの嶋津良智さんが、「上司学」について語った本です。

 「上司学」とは、著者がご自分で作られた体系だそうですが、「日常業務の中で上司自身が成長し、続いて部下を育成し、最終的には最高の組織を作り上げ、成果を上げる」ことを目的としているそうです。
 
 どのように行動したらよい上司になることができるのか、具体的な事例と教訓が紹介されています。

 この本で求められているのは、上司として理想とすべき高いレベルの行動です。属人的な要素である、基礎的な能力、高い意欲、実行力などが関係する項目が多いです。
 部下の管理に迷っている上司の方がこの本を読んでも、すぐに成果を上げることは難しいかもしれません。(そういうことができないから困っているのですからね。)

 私が参考になったのは部下の行動管理についてです。

 嶋津さんは、「Z型フォーマット」という報告書式を開発され、部下の管理をされています。
 詳しい内容は本書をご覧になってほしいのですが、部下の行動のうちの20%だけを管理する、という方法をとっています。

 「80対20の法則」から、20%の行動を管理することが、80%の成果を管理することになるためであり、同時に、部下の管理を20%程度にしておくことで、上司も部下も疲れないですむ、という理由もあるそうです。
 メールや会議ですむ内容をいちいち上司に報告していたのでは、非効率的であるという誹りを免れません。
 業種や職種によっても異なるでしょうし、20%だけの管理というと心許ない気がしますが、営業系の仕事であれば、この管理法は試してみる価値はあるのではないかと思いました。
 
 管理職になってどう行動すればいいかわからないという方は、ご参考になさってください。

 


 参考文献:『だから、部下がついてこない!』 嶋津良智 (日本実業出版社)
 

 
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