『句会入門』を読んで
講談社現代新書の『句会入門』は、俳句結社『古志』の長谷川櫂さんが、俳句を実践するには句会に参加するのがよいとの考えから、まだ句会に参加したことがない人を対象として、『古志』青年部において実際に行われた句会十回分を収録してくださった本です。
長谷川櫂さんは、朝日俳壇選者で、東海大学の特任教授でもある有名な俳人です。
私は新聞や本などを通じて、人のつくった俳句を眺めるのは好きですが、自分ではあまりつくったことはありませんし、句会にも参加したことがありません。
句会というのは一体どういうものなのか知りたくて、この本を読んでみました。
本の中では、十回分の句会の様子がさらさらと進み、楽しく読むことができました。
俳句の先生は厳しいんだなあ・・・というのがいちばんの感想です。駄目なものは駄目とばっさりと切っていきます。
また、互選で最も票が入った句と、先生が選んだ句は必ずしも一致しません。多くの人が選んだ句は、誰にでも合う句といえますが、そのことだけでよい句だとはいえないのだそうです。やはり先生の選んだ句が最もよい句となるのだそうです。
「句会の心得」として、先生の選び方や句会でのルールなども紹介されています。
おたがい緊張感の中で、平等に評価し合いながら俳句を学んでいくのは面白そうです。いつか句会に参加してみたいと思いました。
参考文献:『句会入門』 長谷川櫂 (講談社現代新書)
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