残念な人にならないために
『残念な人の思考法』は、ビジネスコンサルタントの山崎将志さんが、仕事での効果的な思考法を紹介してくれる本です。
2010年4月に一刷が発行されていますが、10月にはもう十五刷が出ていて、帯には27万部突破と書かれています。かなり売れているようです。
私はそんなに売れている本だとは知らずに、上野駅のブックスタンドで「書名買い」をしてしまいました。「残念な人」という表現が、同情と侮蔑と両方の意味を含んでいて、何とも興味深かったからです。
内容は、「残念な」事例を具体的に取り上げて、山崎さんならどのように考えていくかをアドバイスするものです。身近な事例が多く、エッセイのように一話が小さくまとめられているので、1~2時間で読めてしまいます。
この本のなかに「貯金が一億円あったらやらないことは、やらなくていいことである」というエピソードがありました。
50万円の損失を取り戻すために、大切な時間と身体を使って、後ろ向きな行動をするよりも、前を向いて、目の前にある次の可能性に力を集中した方がよいという話です。
感情の高ぶりに頭がいっぱいになって、小さなことにこだわりすぎると、全体像が見えなくなり、逆に自分の利を損なうことがあります。
コンサルタント的な視点でとらえた面白い事例がいくつかありますので、経営者の方はご参考になさってください。
参考文献:『残念な人の思考法』 山崎将志 (日経プレミアシリーズ)
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