夏は冷たいものに気をつけろ

Hitoshi Yonezu

2010年08月07日 10:00

 夏は、発生の気いよいよさかんにして、汗もれ、人の肌膚(キフ)、大に開く故、外邪、入やすし。涼風に久しくあたるべからず。沐浴の後、風にあたるべからず。且(カツ)夏は伏陰(フクイン)とて、陰気かくれて腹中にある故、食物の消化する事おそし。多く飲食すべからず。温なる物を食(クラ)ひて、脾胃をあたたむべし。冷水を飲むべからず。すべて生冷の物をいむ。冷麺、多く食ふべからず。

                  『養生訓』巻第六より引用



 シャワーを浴びたら、クーラーか扇風機にあたっていないと、どうしても暑さが収まりません・・・

 そして、毎日毎日、そうめんばかり食べていますが・・・


 貝原先生は、冷たい風にあたり続けるのはよくないし、冷たいものばかりを食べるのもよくないとおっしゃっています。特に冷たい麺には気をつけろと。

 子どもの頃、親からよく言われてきたこととまったく同じようなことですが、江戸時代から伝えられてきた生活の知恵なんですね。

 もう皆さまは夏休みでございましょうか・・・疲れは夏の終わりにどさっと来るかもしれません。どうか冷たいものにお気をつけあそばせ。

 
 『養生訓・和俗童子訓』 貝原益軒 (岩波文庫)
 
 私の手元にある岩波文庫の『養生訓・和俗童子訓』は、「1990年5月25日 第33刷発行」の約20年前のものですが、価格は520円(本体505円)です。
 いまは何刷までいっているのかわかりませんが、アマゾンによりますと、同じ本の価格が735円(本体700円)になっています。
 ほぼずっとデフレ状態だったといってよいこの20年ですが、規制されている商品の価格は確実に上がっていますね・・・

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