接客のテクニック・・・

Hitoshi Yonezu

2010年05月24日 10:00

 昨日のブログで、新川義弘さんのご著書『愛される接客』を通じて、お客様と信頼関係をつくることが大切だという話をご紹介しましたので、今日ご紹介する本『ピッカピカ』はどうしようか、少々迷いました。
 
 と、申しますのは、この本は接客の表面的な小さなテクニックを教えてくれる本だからです。

 仕事の考え方をしっかり学んでいない方や人生経験の浅い方がこの本を読んで、テクニックだけを身に付けたら、軽薄な接客サービスになってしまうのではないかと思ったからです。

 どうしたらもてるか、という恋愛術の本にも似ています。
 恋愛に例えてみるなら、女性の気を引くのが上手なナンパのプロになっても困るよね~と思ったのです。
 
 私のブログを読んでくださっている方は、熱心に勉強をされている立派な方が多いので、心配はないだろうと思い、また興味深い話もいくつかありましたので、ご紹介することにしました。

 この本の著者の森下さんは、洋服が大好きだそうですが、ある美容室で自分の洋服を丁寧に扱ってもらえなかった経験を書かれています。

 まず、コートを預けたら、肩の部分のない細いハンガーに掛けられてしまったそうです。洋服を大切にされる方は、型くずれのしない太いしっかりしたハンガーにかけてほしいと思うのです。
 次にジャケットを預けたら、コートの上にジャケットをかぶせてしまい、きちんと整えてもくれなかったそうです。コートの上にジャケットをかけるというのは、一般的に考えてもおかしいですが、洋服が好きな方にとっては許せないことです。
 しまいにはハンガーが詰まったきつきつのクローゼットにしまわれてしまったといいます。

 私も、パーティーなどで接待しているときに、女性のお客さまのコートやジャケットをお預かりしなければならないときには、気を使っていましたが、洋服の好きな男性の方の心理までは分かりませんでした。

 何事もそうですが、相手の大切にしているものを自分も大切にすることが、相手を大切にすることになるのです。

 いくら仕事が早い人でも、ものを乱雑に扱っているのを見ると、興ざめしてしまいます。仕事ができる人はものを大切にしていますよね。

 いろいろなテクニックがありますから、ベテランスタッフの方が次の一手を考えるときにご参考になさってください。
 

 前にも森下さんのご著書を紹介しておりました。
 参考ブログ:『見返りを求めない』
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e350326.html

 参考文献:
 『ピッカピカ 今日からあなたを接客サービスの天才にする本』 森下裕道 (ソーテック社)
 

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