自国を大国にしたいと思う者は
自国を大国にしたいと思う者は、あらゆる手段を用いて人口の流入を計ることを忘れてはならない。
なぜなら、豊かな人口なしに大国になることはできないからである。
人口の流入を計るには、二つの方法がある。第一は愛で、第二は力による方法である。
『マキアヴェッリ語録』より引用
イタリア・ルネッサンス期の政治思想家、ニッコロ・マキアヴェッリ(1469~1527)の言葉である。
第一の方法は移民を受けいけることを指し、、第二の方法は強制移住させることを指している。
戦乱時には、世界の大国がマキアヴェッリの言葉どおりに動いていた。
いまの日本は、引用した文章からは全くかけ離れており、ほぼ関係ない状況と言える。大国になるつもりもないし、人口を流入させる政策もとっておらず、平和が続いている。ありがたいことだ。
しかし、歴史を紐解くとどうだったろうか。
この文章を読みながら、500年前に生きたマキアヴェッリを想像し、その眼力を感じた。
参考文献:『マキアヴェッリ語録』 塩野七生 (新潮文庫)
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