『「新しい働き方」ができる人の時代』を読んで

Hitoshi Yonezu

2013年12月04日 10:00

 セス・ゴーディンさんのご著書(神田昌典さん監訳)『「新しい働き方」ができる人の時代』を拝読いたしました。

 セス・ゴーディンさんは、Yahoo!の元副社長で、『パーミッションマーケティング』などマーケティング関係のたくさんの著作を出されている有名な作家です。神田昌典さんはマーケティングで有名な作家、コンサルタントですね。
 
 ある勉強会で講師を担当された大学の先生が紹介されていたので読んでみることにしました。

 題名にある「新しい働き方」とは「アーティストのように、才能を全開にして働くこと」(p29)です。

 アーティストとは「豊かな発想をもち、既存の枠にとらわれず、自由に、新しい価値を生み出していける人」すべてを指す(p30)そうです。

 アーティストは組織のかなめとなって人々に刺激を与え、人に与えることを実践します。(p179)

 「利他的に振る舞えるのは、すでに成功して、あり余るほどもっている人だけでは?」と思うのは間違いです。逆説的ですが、実は世界でもっとも成功しているのは、お金を目的にしていない人たちなのです。

         『「新しい働き方」ができる人の時代』 p179より引用 
    
  
 一流の客室乗務員は、お金や見返りを求めてお客さまの接待をしているのではありません。

 ブリティッシュ・エアウェイズのファーストクラスの客室乗務員は、疲れきった横柄な金持ちを相手に、何時間もサービスをしなければなりません。こういった顧客たちは自分で頼んだサービスを、あとから平気で突っぱねることも多いのです。
 私が乗務員たちから直接聞いた話では、そのような職場でやっていくコツは、サービスをするのが客のためでも会社のためでもなく、自分のためだと思うことだそうです。

         『「新しい働き方」ができる人の時代』 p180より引用


 「この仕事を通じて自分は成長できる!」「人のお役に立てる!」という信念があればこそ、つらい仕事にも充実感が生まれ、楽しみも出てくるのでしょう。

 この本は神田昌典さんのご著書ではありませんが、神田さんが監訳を担当されています。
 
 いまから十数年前は神田さんの本が出版されるたびにむさぼるように読んでいました。最近は神田さんの関係する本をまったく読んでいません。

 読んだ後の結果ですが、この本は、私は読まなくてもよかったです。

 かつて神田さんの本を読んだことは、自分の成長のために通らなくてはならなかった道だったのだ、と考えています。(成長するにも段階がありますものね。)

 ご興味のある方は読んでみてください。

  


 参考文献:『「新しい働き方」ができる人の時代』 セス・ゴーディン(著) 神田昌典(監訳) (三笠書房)
 

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