『おなかの不安は解消できる』を読んで

Hitoshi Yonezu

2013年07月08日 10:00

 石蔵文信さんのご著書『おなかの不安は解消できる』を拝読いたしました。

 石蔵さんは1955年京都府生まれ、三重大学医学部卒業後、国立循環器病研究センター、大阪警察病院などを経て、米国メイヨ―クリニックに留学されました。現在は、循環器科医師として活躍され、大阪樟蔭女子大学学芸学部教授も務められています。

 この本は主に中高年の男性向けに、突然の下痢やお通じが安定しない悩みを解消する方法を教えてくれるものです。

 私は現在ありがたいことにおおよそ健康ではありますが、仕事柄宴席が多いものですから、おなかのことには少々心配をしております。

 頻繁にトイレに行く人に対して、おなかを鍛える方法が紹介されています。
 
 頻繁にトイレに行っていると、大腸での水分吸収がまだ不完全な、固形になり切っていない便まで無理やり出していることになるのです。これでは、自分のトイレ行動によって自ら下痢を作り出しているのと同じです。
 あとしばらく放っておけば、水分が吸収されて硬い便ができ、それが肛門付近に留まって、水分を吸収し切れていない柔らかい便が出ないようにする「栓」の役目を果たしてくれる。それなのに、もったいないことをしていると思いませんか?おなかが弱い人に必要なのは、きちんととした硬い便ができるまで、トイレに行くのを待つことなのです。
       
          『おなかの不安は解消できる』 p93より引用 


 朝の急な下痢が心配な人には「朝食を抜いて出社する」こともよいそうです。これによって通勤途中のパニックを減らすことができますし、胃腸を休ませることもできるそうです。

 胃と腸の両方が空っぽの時間を作って胃腸をしっかり休ませるには、何も食べない時間を8~12時間は確保することが必要だといわれています。(中略)胃腸の働きは自律神経がコントロールしているため、ストレスによって自律神経の働きが乱れているストレス性の下痢の人はとりわけ、胃腸をきちんと休ませてあげることが必要です。

          『おなかの不安は解消できる』 p106より引用 
 

 更年期と言うと一般的には女性の事と思いがちですが、男性にも更年期があるのです。

 石蔵さんは2001年大阪市内の病院で「男性更年期外来」を開設し、これまで600人以上の中高年男性の患者さんを治療されてきたそうです。

 この本にはうつ病の事も紹介されています。その症状をみると、うつ病も遠いところにある病気ではないと思いました。

 我々は知らず知らずのうちになんらかの病にかかっていることもあるのです。

 中高年の男性のみなさまはご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『おなかの不安は解消できる』 石蔵文信 (メディアファクトリー新書)
 

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