『酒をやめずにやせる技術』を読んで

Hitoshi Yonezu

2013年01月28日 10:00

 木下雅雄さんのご著書『酒をやめずにやせる技術』を拝読いたしました。

 木下さんは1960年生まれ、日本外科学会指導医、呼吸器外科専門医、日本乳癌学会乳腺専門医の資格をもつ外科医です。臨床医として各地に出張し、1998年厚生中央病院に赴任、2013年には父の後を継ぎ、クリニック診療に転向されるそうです。
  
 2010年、脊柱管狭窄症という病気で腰痛になったのを機にダイエットを始め、酒量を減らさず、自分を追い詰めないファジーなやり方で20kg超の減量に成功、患者さんの勧めでこの本を執筆されました。

 木下さんは料理も居酒屋もお酒も大好きで、「病院内でいちばん飲む男」と噂されたこともあり、45歳の時の体重は98キロに達していたそうです。
 
 49歳の秋から、酒をやめない方法でダイエットをスタートさせ、2年後には21キロの減量(93.1キロから72.1キロへ)に成功されました。

 このダイエット方法は「炭水化物ちょっとだけダイエット」と呼ばれ、炭水化物は全くとらないのではなく、少し食べていいのです。「酒については無制限で、炭水化物を控えるダイエット」です。

 中心となる食べ物はアミノ酸スコアが100に近い良質なたんぱく質です。
 アミノ酸スコアが100の食品には、鶏肉、豚肉、牛肉、鶏卵、牛乳、大豆、アジ、アナゴ、イワシ、カツオなどがあるそうです。これに対して精白米は65、食パンは44、そうめんは41、人参は55、などスコアが低くなります。

 木下さんが最愛の食品としているのがアミノ酸スコア100の「かまぼこ」なのだそうです。

 医師であり医学の知識があるという基礎と、お酒や料理が好きだという現実を上手にマッチングさせたダイエット法です。

 ただし、簡単と一言でいえるわけではなく、炭水化物を抑える部分では、意思の強さも必要だろうと感じました。

 低カロリーのおつまみのレシピなども紹介されていて親切な本です。我々のような中年男子は木下さんの論理だけでも知っておいた方がよいと思います。

 ご参考になさってください。
  


 参考文献:『酒をやめずにやせる技術』 木下雅雄 (扶桑社新書)
 


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