ほんとうのプライドとは

米津仁志

2013年05月09日 10:00

 岡本太郎さんのご著書『自分の中に毒を持て』より引用します。

 大切なのは、他に対してプライドをもつことでなく、自分自身に対してプライドをもつことなんだ。
 他に対して、プライドを見せるということは、他人に基準を置いて自分を考えていることだ。そんなもんは本物のプライドじゃない。たとえ、他人にバカにされようが、けなされようが、笑われようが、自分がほんとうに生きている手ごたえをもつことが、プライドなんだ。
 相対的なプライドではなくて、絶対感をもつこと、それが、ほんとうのプライドだ。このことを貫けなかったら、人間として純粋に生きてはいけない。

                  『自分の中に毒を持て』 p67より引用


 岡本さんの人生そのもの、という感じがしました。

 自分自身に対してプライドをもつということは、自分のもつ価値観を大切にして、人の行動や評価に流されないで行動するということでしょう。他人と比較する必要はありません。根底にあるのは自分の生き方です。

 人の言うことを聞かないで通す頑固な態度とはまったく違うものです。自分のやり方を通すのは同じですが、頑固な人は外部への成果や周りへの影響を考えないで内側ばかり見つめ、方法や手段ばかりにこだわっています。
 
 自分に対してプライドをもつというのは「自分との約束を守る」ということに近いと思います。
 
 参考ブログ:「約束には2種類ある」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e477675.html
 
 ほとんどの場合、自分との約束を守ることができずに、周りの行動に同調してしまいがちです。

 「自分のプライド」というものを考えるのであれば、自分の生き方を決め、それを徹底的に貫くのです。

 地味で暗い道かもしれませんが、長い道のりの先を見て、淡々と歩くしかありません。

  


 参考文献:『自分の中に毒を持て』 岡本太郎 (青春出版社)
 


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