一筋の光を探しながら
渡辺和子さんの『置かれた場所で咲きなさい』に聖書の一節が紹介されていました。
「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」(コリントⅠ・10・13)
渡辺さんはノートルダム清心学園の理事長として、卒業生にこの言葉を贈るのだそうです。
「神は決して、あなたの力に余る試練を与えない」
いかなる悩みにも、きっと神さまは、試練に耐える力と、逃げ道を備えてくださっている。そう信じています。
『置かれた場所で咲きなさい』より引用
私には特別の信心はなく、うちのお葬式は仏教ですので、キリスト教の神さまへの絶対的な信心はよく理解できておりませんが、この言葉はよく納得できました。
いままでも、そしてこれからもいろいろ悩みや試練はやってくるでしょうが、それらは自分にとって耐えられるものでしょうし、逃げ道もあるだろうと思ったのです。
そう考えると気持ちは非常に楽になります。
私は学生の頃、ある先生から「安易に宗教に逃げてはいけない」という話をお聞きしました。
いわゆるバブル景気のころです。悩み事や困ったことが身にふりかかると、やさしく助けてくれる宗教に逃げてしまって、自分で考えたり解決したりすることができない若者が増えているということでした。
まだオウム真理教の事件が起きる前です。
それ以来、私は宗教的なものを避ける生活を送っていました。
しばらくいろいろな目に遭って分かったことは、数字や論理だけで生きていては人生は楽しくならないし明るくならないということです。
私には科学的な教えも、非科学的な教えも、両方必要でした。
何か特定の教えをすすめるものではありませんが、バランスよく考える方がよいのではないかな・・・・・・といまは思っています。
参考文献:『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子 (幻冬舎)
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