師走を迎え、ますますお忙しくお過ごしのことと存じます。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
コロナ禍のなか、一年間ご愛顧いただきましたこと、心より御礼を申し上げます。誠にありがとうございます。
このブログでは、P.F.ドラッカーの著作『マネジメント』を読んでいます。前回は「顧客の創造」(to create a customer)について、お客さまと向き合い、お客さまの望む状態を実現していくことである、という私の考えをご紹介しました。
では、企業は顧客の創造のためにいったい何をすればいいのでしょうか?続きの部分を読んでみます。
企業の目的は顧客の創造である。したがって、企業は二つの、ただ二つだけの企業家的な機能をもつ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。他のものはすべてコストである。
『マネジメント(上)』第6章「企業とは何か」p74より引用
ドラッカーは、顧客の創造のために、企業は二つの機能をもっている、といいます。それはマーケティングとイノベーションです。それら二つ以外はコストであると言い切っています。
マーケティングとイノベーション、いずれも日本語になっていてよく聞く言葉ですが、説明するとなるとなかなか難しいのではないのではないでしょうか。
二つの言葉について、リーダーズ英和辞典を調べますと、次のように書いてあります。
marketing
1.市場での売買、市場への出荷、マーケティング
2.市場での売り物(買物)、家庭用品などの買物
innovation
革新、刷新、新機軸、イノヴェーション、新制度、新奇な事
marketingの和訳はマーケティング、innovationの和訳はイノベーションなのです。これらの翻訳では、これらがどうして「顧客の創造」と関係してくるのか分かりませんね。
次回以降は、ドラッカーのいうマーケティングとイノベーションの意味について、深めていきたいと思います。
末筆ながら、コロナが消えた豊かで明るい未来を描きつつ、みなさまのご多幸、ご健勝を祈念しております。どうぞ良いお年をお迎えください。
参考文献:
『マネジメント(上)』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
"Management Tasks,Responsibilities,Practices" Peter.F.Drucker HarperCollins e-books
米津仁志 at 17:09
| ささやタイムズ記事 | ドラッカー