慈 悲 喜 捨
先週、私に気づきを与えてくれた仏教に関する話です。
仏教の空(くう)という考え方を、以前このブログでご紹介致しました。
この世の全てのものには実体がないのです。その度ごとに、人と関わり合うことによって、その瞬間の人生をかたちづくっているのでした。
参考:『空(くう)の世界に生きる』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e204532.html
何もないところに人生をかたちづくっていく、そのもとになるものは、自分の心だといいます。
何かが起こった時には、その原因を周りの環境に求めがちですが、実は環境が悪いのではなくて、自分の心が整っていないから、悪い現象が起こるのです。
人間の精神の奥の奥に、畑のようなところがあって、そこに悪い種が蒔かれれば、悪いものが育ち、良い種を蒔いていけば、心はお花畑のように、美しく整っていくのだそうです。
そして、良い種を蒔き、心を整えるためには、四無量心とよばれる「慈・悲・喜・捨」の4つの考え方をもって、感謝の気持ちで生きるとよいそうです。
簡単にいえば、「慈」とは相手の幸せを考えること、「悲」とは相手に手を差し伸べること、「喜」とは相手の幸せを喜ぶこと、「捨」とは相手の役に立ったことを忘れることだそうです。
私が反省したことは、今まで自分は「捨」が出来ていなかったことです。
もう何年も前に手助してあげたことを、まるでそれが一生有効であるがごとく、記憶力よく、心の奥に覚えていました。このような記憶は、相手に対する印象を固定化し、新しい関わり合いをつくることを阻害するものです。物質的な根拠に基づく上下関係をつくることにもなりかねません。
客観的に考えても、昔助けてあげたことをいつまでも覚えているなんて、いやらしいことです。
「捨」の考えをもたなければ、決して自分は幸せにはなれないな、と気がついたのです。
勉強をするたびに、自分の未熟さが分かって参ります。まだまだ道のりは遠そうです。
(「慈悲喜捨」はクローバ経営研究所の松村寧雄先生に教えて頂きました。)
参考文献:『マンダラ思考で夢は必ずかなう! 「9マス発想」で計画するマンダラ手帳術』松村寧雄(フォレスト出版)
関連記事