『マンションを今すぐ買いなさい』を読んで

Hitoshi Yonezu

2014年01月15日 10:00

 沖有人さんのご著書『このチャンスを逃すと10年待ち!マンションを今すぐ買いなさい』を拝読しました。

 沖さんは1988年慶應義塾大学経済学部を卒業され、コンサルティング会社、不動産マーケティング会社を経て、1998年アトラクターズ・ラボ株式会社を設立、代表取締役に就任されました。同社は住宅分野におけるデータベースを分析し法人向けにコンサルティングをされているそうです。

 以前『マイホームは買うな!』という本をご紹介しました。

 『マイホームは買うな!』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1396485.html

 「買うな」とか「買いなさい」とか、いったいどっちなんでしょうね・・・・・・
 
 不動産については極端な題名の本が多いですね。私は不動産は保有しておりませが、市場の動向を知るのが好きで興味本位で読んでいます。学ぶのは楽しいです。

 不動産のいろいろな本を読みましたが、共通していることが一つあります。
 どんな方法で不動産を買うにしても、キャピタルゲインとインカムゲインの合計を最大にできるような買い方をアドバイスしている、ということです。

 それを達成するためにさまざまな手段があり、人によって、競売物件だったり、新築マンションだったり、中古ワンルームマンションだったりするのです。

 あとは読者の判断です。たくさんの本を読んだほうが全体像がつかめていいと思います。

 この本のおすすめは、ひと言でいってしまえば、自宅用に値下がりのしにくい都心の新築マンションを買いなさい、ということです。

 沖さんによれば、日本で資産形成をするなら、不動産が一番いいそうです。

 確かに株式や投資信託でもいいかもしれませんが、株式や投資信託を買うのに銀行がお金を貸してくれるわけでありません。普通のサラリーマンが何千万というお金を借りられるのはマイホームしかありません。しかも住宅ローンは金利が低く、税制上の優遇もあります。

           『マンションを今すぐ買いなさい』 p47より引用
      

 新築マンションは中古マンションに比べて割高だと考えますが、これから都心のマンションを購入する場合はそうでもないようです。

 なお、同じマンションが新築から中古になると、東京23区では平均5%安くなると言いました。それなら、新築で売り出された時に買うのではなく1年くらいして中古になってから買えばいいのではないかと思われるでしょう。しかし、中古マンションを買うときには通常、仲介会社に対して成約価格の3%を仲介手数料として支払います。したがって、新築時から5%安くなっていても仲介手数料の分を考えれば2%しか安くならないのでそれほど大差ないといえます。これから資産インフレが進むと値下がりは5%よりもっと小さくなり、そうであれば東京都心部で新築マンションを買ってもいいのではないかという考えが成り立つわけです。

            『マンションを今すぐ買いなさい』 p111より引用


 資産インフレが進んでいくことを想定して、少し値段が高くても良いマンションを買った方がいい、というのがこの本の基本的な考え方です。

 具体的なマンション名が紹介されていますし、東京の地図もはさまれていて分かりやすいです。

 マンション購入をご検討されている方やご興味のある方はどうぞごご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『このチャンスを逃すと10年待ち!マンションを今すぐ買いなさい』
 

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