『トマトが切れれば、メシ屋はできる・・・』を読んで

Hitoshi Yonezu

2012年12月12日 10:00

 宇野隆史さんのご著書『トマトが切れれば、メシ屋はできる 栓が抜ければ飲み屋ができる』を拝読いたしました。この本は福岡空港のゲート内ショップで購入しました。

 宇野さんは1944年東京生まれ、早稲田大学を中退し、飲食業の道に入られたそうです。78年楽コーポレーションを設立し、現在は首都圏に20店舗ほどの飲食店を経営されています。社員はすべて独立させる方針で、同社から巣立ち店をもった飲食店経営者は100人以上になるそうです。

 この本は題名からわかるとおり、特別な調理技術や専門的なドリンクの知識ををもっていなくても、飲食店を繁盛させることができるということを教えてくれます。

 『日経レストラン』2007年5月号~2010年12月号に連載されていた「宇野隆史が教える小さな繁盛店の作り方」に加筆修正をしたものだそうです。

 宇野さんは飲食店の経営について次のように述べています。

 人間、誰でも毎日飲み食いする。食べるというのは、人が生きていくのに欠かせない行為でしょ。ピザだって、ラーメンだって、ビールだって、食べたい、飲みたい人は山ほどいる。そうしたら、それを提供する店が流行らないわけがない。
 だから、店を始めるときには、「お客さんが来なかったらどうしよう」 なんて考えちゃだめだ。「これなら絶対来る」という自信がなきゃ、店なんて持たない方がいい。

 『トマトが切れれば、メシ屋はできる 栓が抜ければ飲み屋ができる』より引用


 では、宇野さんの考える店とはどういうものでしょうか。

 長く続けていくなら、オレは値段で努力をするよりも、接客でお客さんを楽しませる商売をしたいと思うんだ。それで、接客をするなら、女の子が来る店がいいな、と思うわけ。だって、自分が楽しいじゃない。

 『トマトが切れれば、メシ屋はできる 栓が抜ければ飲み屋ができる』より引用



 宇野さんは大手の飲食チェーン店とは対極で、小さな店を数店舗繁盛させていけばいい、という考え方です。マネジメントとか企業経営というのとも少し違う考え方です。

 飲食店を繁盛させるには、この本に書かれているように、できる限りの努力と工夫をしてお客さまを楽しませることが基本的な条件だと思います。

 すぐ使えるような小さなテクニックも紹介されています。飲食店経営者や飲食店を経営してみたい人はぜひ読んだ方がいいです。

 ご参考になさってください。

  


 参考文献:『トマトが切れれば、メシ屋はできる 栓が抜ければ飲み屋ができる』
                   宇野隆史 (日経BP社)
 



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