仕事の以外の役を引き受けるときは
今年は、というより、年々ますます、ですが、仕事以外の役がたくさん回ってきます。
10月は毎週のようにいろいろな会の大会があって、その準備と整理に追われています。
私は、世の中のためになるだろう、と思ってやっています。
稲盛和夫さんは次のように述べています。
ところで、少し理解が違うなと感じましたのは、「公務は社会奉仕だから利他である」「公務であるから私心はない」とおっしゃることです。私は私心はあると思うのです。それは名誉欲という私心です。やはり人の上に立ちたい、目立ちたいという気持ちがあるわけです。ですから利他だけでもないのです。
『新版・実践経営問答 こうして会社を強くする』より引用
私は公職に就きたいとか、目立ちたいという気持ちはないつもりですが、改めて自分に問いかけたいことです。
私のように企業規模が小さく、自分の仕事の代わりをしてくれる人がいない場合については、次のように述べておられます。
しかし、余人をもって代え難いと思うなら、引き受けてはいけません。なぜなら、会社があっての公職なのですから。まず本業ありきなのです。会社が立派であるから就任依頼がくるのであって、本業を疎かにしては、たとえ公職に就いてもよい仕事はできません。
『新版・実践経営問答 こうして会社を強くする』より引用
その結果次のようになるそうです。
どこでもそうですが、事実そういう公職を好んでやっておられる経営者の会社というのは、伸びておられないのです。
『新版・実践経営問答 こうして会社を強くする』より引用
私は前の経営者である親の考え方の影響を受けて、仕事以外の役もやるのが当たり前だ、と思っていました。でも、親もそんなに役はお受けしていませんので、裏返しかもしれません。
経営者の友人の中には社外活動をほとんどしていない方も結構おられて、少しうらやましく思ったこともありましたが、その行動は正しい、というわけです。
私としては、仕事を中心において、その他のことで決して浮かれないようにしたいことです。
参考文献:『新版・実践経営問答 こうして会社を強くする』
稲森和夫(著) 盛和塾事務局編 (PHPビジネス新書)
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