「最低レベル」を切る

Hitoshi Yonezu

2012年08月21日 10:00

 「最低レベル」を切る・・・・・・随分厳しい言葉ですね。

 成毛眞さんはマイクロソフト時代、自由な発想ができる組織を作るために「最低レベル」を切っていたのだそうです。

 「最低レベル」とは何のことでしょうか?

 「最低レベル」の人というのがいる。この場合、「レベル」というのは普通の意味での有能さではなく、「いかに保守的ではないか」を指す。新しいことに対して、「できない理由」だけを探す人。完全な現状維持型。頭のよしあしとは別に、性格上の問題として、非常にコンサバティブな人。こういう社員は、問答無用に切る。今の会社でもそうしている。
 見分け方は単純だ。何か言って、それはこういう理由で難しいです、と言った瞬間にもうバツ印がつく。本当に頭が固い人。スピーディーに仕事をするんだけれども、何事も起こらないようにやろうという人。そういう人は、どの職場にもいるはずだ。

              『成毛眞のマーケティング辻説法』より引用


 「最低レベル」というのは能力ではなくて、態度の問題だったのですね。

 仕事を頼むと、返事に一瞬の間がある人がいます。

 ほんの一瞬だけの間ですが、この一瞬は人生の中では、実はとても長い一瞬になってしまいます。その人の感じがすごく悪くなるからです。

 どうせやるなら即座に「はい!」といえばいいのですが「いやだ」という気持ちが出てしまうのですね。

 そういう人はまた「分かりません」や「できません」を堂々と(偉そうに)いいます。

 新人が「分かりませんので教えて頂けませんか」とか「一人では出来ませんので手伝って頂けませんか」というならまだ分かりますが、いい大人が最初から全否定では取りつく島もありません。

 これではチャンスも人も寄ってきません。離れていくばかりです。

 成毛さんの文章で分かるように、外資系の会社では、問題がある社員を切るという厳しい手段が行使されています。

 日系の会社はそんな厳しいことはしない、と構えていたら、甘い集団になってしまいます。

 自分は切られるような態度をとっていないだろうか・・・・・・お互いに気を付けたいことです。

  


 参考文献:『成毛眞のマーケティング辻説法』(成毛眞著 日本経済新聞社)

 

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