『中国人に負けない7つの方法』を読んで

Hitoshi Yonezu

2012年07月19日 10:00

 石平さんのご著書『中国人に負けない7つの方法』を拝読いたしました。

 以前、石平さんの『中国人の正体』をご紹介したことがあります。
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1007694.html

 『中国人の正体』を読んで中国人の行動が分かったという編集者から「ではそのような中国人に対してどのような対応すればいいのか」と問われ書いたのが『中国人に負けない7つの方法』なのだそうです。

 この本も『中国人の正体』と同様、石さんにしか分からない視点で書かれていて大変興味深いです。

 石さんは中国人の本質として三つをあげています。

 1.自己中心的でわがままでありエゴイズムの塊
 2.恥知らず
 3.基本的に責任感というものがあまりない


 とてもひどいことが書いてありますね。
 私の友人の中国人は信頼のおけるよい人ばかりですので、こう指摘されてもよく分かりません。

 そこで、前に万里の長城を訪れたときのことを思い出しました。

 秋でしたが急に雨が降ってきて寒くなったので同行者がトレーナーを買うことにしました。お土産物屋さんでガイドさんに通訳をお願いして300元(約3600円)だという万里の長城のプリントされたトレーナーをとりあえずは100元(1200円)までまけてくれて、最終的には50元(600円)までまけてもらいました。もっと安いのかもしれませんが、まあまあそのくらいならよいだろうと思いました。中国人のガイドさんが通訳してくれたおかげです。

 ところが帰り道、その店の前を通ると、先ほどのおばさんが我々を見つけるなり飛んできて「アト50ゲン!アト50ゲン!」と迫ってくるのです。どうやら後から我々が日本人と分かり、値段をアップさせたかったようでした。
 もう会計がすんで何時間も経っているのに、鬼気迫るその姿にびっくりしてしまいました。お互いが納得して会計のすんだ取引ですから、いまさら蒸し返すことではありません。我々は這う這うの体で逃げてきました。

 石さんは、中国人に勝つための方法として次の三つを紹介されています。

 1.割り切る・・・お互いに利益だけを求める関係として割り切る
 2.日本人を放棄する・・・中国人と付き合っているあいだは日本人的感覚を捨てる
 3.以毒攻毒・・・毒を以って毒を制す


 日本人としては相当気合いを入れないとできないことです。おそらく中国でビジネスをされている方はこのように実践をされて日々戦っておられるのだと思います。

 実は石さんも巻末の「おわりに」でこんなことを述べておられます。

 とにかく、中国人と交渉する間は「中国人」になりすましたほうがいいのだが、それが終わってしまえば、普通の日本人はやはり普通の日本人に戻るべきであろう。中国人との交渉において、中国人のように平気で嘘をつくのも中国人以上に図々しくなるのも結構なことである。しかし、日本での日常生活に戻れば、普通の日本人は、やはり誠実にして思いやりのある普通の人間であった方がいい。

              『中国人に負けない7つの方法』より引用

 

 石さんによれば、中国人観光客が日本に来て感じる付加価値とは「おもてなしの心」なのだそうです。それは実利主義や利己的なビジネス関係とはかけ離れた世界だからです。

 我々は、その強みをもっとうまく使えないでしょうか。

 今日、この話の続き(?)を長野市でお聞きになれますよ。

 7月19日、石平さんの講演会が長野市で開催されます。主催は21世紀ニュービジネス協議会です。まだ多少のお席はあると思いますので、よろしかったら直接会場へお越しくださいませ。

 「中国問題に切り込む石平さんの講演会のお知らせ」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1055643.html
 
 では会場でお会いしましょう!

  


 参考文献:『中国人に負けない7つの方法』 石平 (宝島社)
 

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