日本はよい国
東北地方太平洋沖地震で被災された皆さま、および関係の皆さま、寒い朝を迎え、さぞやお辛いことと存じます。心よりお見舞いを申し上げます。
お亡くなりになった皆さま方には、謹んで哀悼の意を表し、御冥福をお祈りいたします。
松下幸之助さんの『道をひらく』は、「PHP」に掲載されたエッセイ121篇をまとめた本で、昭和43年に出版されています。
40年以上経った今でも愛読されている方は多く、私も繰り返し繰り返し読んで、感ずることがあれば、このブログでも紹介しております。
この本で一番最後に掲載されているのが、「日本よい国」というエッセイです。その一部を引用します。
春があって夏があって、秋があって冬があって、日本はよい国である。自然だけはでない。風土だけではない。長い歴史に育まれた数多くの精神的遺産がある。その上に、天与のすぐれた国民的素質。勤勉にして誠実な国民性。
日本はよい国である。こんなよい国は、世界にもあまりない。だから、この国をさらによくして、みんなが仲良く、身も心もゆたかに暮らしたい。
よいものがあっても、そのよさを知らなければ、それは無きに等しい。
もう一度この国のよさを見直してみたい。そして、日本人としての誇りを、おたがいに持ち直してみたい。考え直してみたい。
松下幸之助 『道をひらく』より引用
いま、我が国の歴史上最大といえるような地震に直面し、日本に対しての信頼感が薄らいでしまっているようです。こんな状態になってしまったのですから、どんな意見が出ても仕方がないかもしれません。
しかし、国とは結局のところ、国民のこと、つまり自分のことです。国への信頼感の低下は自己信頼性の低下です。
いまは一致団結して国難に向かいたいところです。
危険を顧みず身を挺して原発に対応してくださっている消防や自衛隊、電力会社、その他関係の皆さまに感謝を申し上げます。
被災されている皆さまに暖かい春が訪れますことを心よりお祈りいたしております。どうか少しでもお悩みが解決されますことを。
参考文献:『道をひらく』 松下幸之助 (PHP研究所)
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