困難にぶつかったら

Hitoshi Yonezu

2010年04月30日 10:00

 おたがいに、いっさい何の不安もなく、危険もなければ心配もなく、したがって苦心する必要もなければ努力する必要もない、そんな境遇にあこがれることがしばしばある。しかしはたしてその境遇から力強い生きがいが生まれるだろうか。
 やはり次々と困難に直面し、右すべきか左すべきかの不安な岐路にたちつつも、あらゆる力を傾け、生命をかけてそれをきりぬけてゆく-そこにこそ人間としていちばん充実した張りのある生活があるともいえよう。
 困難に心が弱くなったとき、こういうこともまた考えたい。

                    松下幸之助『道をひらく』より引用


 会社の経営をしていると、困難にぶつかることはよくある。ときには、本当にがっくりしてしまうようなこともある。

 しかし、会社経営であろうと、人生であろうと、誰にでも困難はやってくる。
 
 松下幸之助さんがおっしゃるように、何の不安もない人生からは、何も生まれてこないのだ。
 
 困難なときこそ、チャンスだと感謝し、力を発揮するのだ。

 そういうときには、慌てても事態は変わらないから、どう考え、行動するかだけである。

 辛いとき、困ったときこそ、
 
 「いまは大変だけど、これこそが人生なんだ。ここを乗り越えていこう。」
 
 「いまこそ人生の本番だ、自分の出番だ!」

 と考えるようにしたい。

 そう考えても、考えなくても、表面的には事態に変化はないから、どうせそういうことなら、よい方向にとらえ、前向きに考えよう。
 
 参考文献:『道をひらく』 松下幸之助 (PHP研究所)
 

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