『ビブリオバトル』を読んで

Hitoshi Yonezu

2013年11月12日 10:00

 谷口忠大さんのご著書『ビブリオバトル』を拝読いたしました。

 谷口さんは1978年京都市生まれ、京都大学大学院工学研究科精密工学専攻博士課程を修了され、現在は立命館大学情報理工学部知能情報学科准教授を務めておられます。この本の題名になっている「ビブリオバトル」の考案者です。
 
 ビブリオバトルとは、自分の推薦する本をプレゼンして、聴衆の投票によって一番読みたいと思う本を選んでもらう知的書評合戦です。

 ビブリオバトル普及委員会による公式ルールは次のようなものです。

 1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
 2.順番に一人5分間で本を紹介する。
 3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分間行う。
 4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。

         『ビブリオバトル』 p16より引用


 この本では『ビブリオバトル』の実際の方法が紹介されています。難しくないので、読書好きの仲間が集まればすぐにできそうですよ。

 マンガ本も選書してよいそうですし、分野を決めて選書してもらうこともあるそうです。

 投票の際に、本を選ぶのか?プレゼンを選ぶのか?ということについては次のような説明がありました。

 ビブリオバトルの相互投票において、基準は「どの本が一番読みたくなったか?」であるが、その評価対象は「本そのもの」なのか「プレゼン内容」なのかという質問だ。
 答えは「両方」である。公式ルールで投票基準として掲げられている「どの本が一番読みたくなったか?」というフレーズは本そのものの良さも、プレゼンの良さも両方を求めているフレーズなのだ。本の意味や価値は読まれて解釈されて初めて生まれるものであるし、また、その両方が良いことがビブリオバトルの場を参加者にとってより良いものにするからだ。

               『ビブリオバトル』 p94より引用


 ゲームのように読書会ができるのは面白いですね。私が主宰している読書会でもビブリオバトルをやってみたいなあと思いました。

 みなさまもどうぞご参考になさってください。
 
  



 参考文献:『ビブリオバトル』
 


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