価値を上げ続ける経営

Hitoshi Yonezu

2012年05月01日 10:00

 若葉青葉をわたる風も快く感じられます。みなさまいかがお過ごしでございましょうか。

 日ごろは大変お世話になっております。誠にありがとうございます。

 もう何年も同じ議論ですが、日本は少子高齢化、人口減少の波にさらされ、内需系の成熟産業には先行きが見えてきません。

 では、総崩れかといえば、そんなことはなく、元気な企業はあるのです。好業績を上げている企業の考え方を知りたいと思いました。
 
 そういう会社の一つ、日本マクドナルド会長兼社長兼CEOの原田泳幸さんの『勝ち続ける経営 日本マクドナルド原田泳幸の経営改革論』を拝読いたしました。

 原田さんは2004年にアップルコンピューターの副社長から日本マクドナルドに転職されました。そのとき、日本マクドナルドは前年対比既存店売上が7年連続でマイナスだったそうです。

 2005年に社長に就任した原田さんは外食産業には素人でしたが、次々に経営改革を進め、今度は7年連続で既存店売上高をプラスに転換させました。
 
 マクドナルドでお客さまに「どんな商品が欲しいですか」というアンケート調査をすると、必ず「オーガニック」とか「低カロリー」など健康重視のメニューが挙がるそうです。

 ところが、4枚のパテが入ったメガマックを発売しても、クォーターパウンダー(113.4グラムの肉を使ったハンバーガー)を発売しても、若い女性が平気で食べているのだそうです。

 すなわち、お客さまのおっしゃることと、実際の行動はまったく違うということです。つまりお客さまの希望ばかりを聞いて、その通りにしていたらダメなのです。 
 お客さまの要望以上のことをやらなければならない。しかも「自分らしさ」を忘れてはいけないのです。

                原田泳幸著『勝ち続ける経営』より引用


 弊社でもお客さまのご意見をできる限りお伺いするように仕組みをつくっておりますが、それを表面的に受け取っただけでは、本当のお客さまの要望は分からないということです。

 お客さまが喜んでくださる新しい価値を私どもが自信をもってつくりださなくてはなりません。

 2010年6月、マクドナルドはコーヒーを20円値上げしました。これは8年目にして6回目の値上げだったそうです。デフレといわれていますが、マクドナルドは昨年までの7年間、値下げをしたことはないそうです。

 価値も変わっていないのに「円高還元セール」で値段を下げるとか、ガソリン代が上がったから値上げさせてくださいとか、ちょっとボリュームを減らさせてくださいでは、継続的売上成長はありません。
 
                 原田泳幸著『勝ち続ける経営』より引用


 値下げを販売促進に活用することのある弊社としては大変恥ずかしいことです。

 お客さまが慣れ親しんだ商品で、しかも独自性がある。それしか成功はしません。

                 原田泳幸著『勝ち続ける経営』より引用


 商品やサービスでご満足いただけていないから価格に頼ろうとしてしまいます。まだまだ私が努力不足ということです。

 たった一つの業態で、しかも減少している子供や家族を対象としているにも関わらず、これだけ活き活きと躍進する姿を拝見しますと、我々にも出来ることはたくさんあるのではないか、と思います。

 マクドナルドは自分から遠いところにあると感じていましたが、謙虚に学ぶべきだと反省し、すぐにでも行ってみたくなりました。

 ということで、この原稿はマクドナルドでチーズバーガーを食べながら書いております。

 末筆になりますが皆さまのご多幸を心よりお祈り申し上げます。暑い季節に向かいます故、どうかご自愛ください。今月も何卒よろしくお願いいたします。

 
  
  


 参考文献:『勝ち続ける経営 日本マクドナルド原田泳幸の経営改革論』 原田泳幸 (朝日新聞出版)
 

 参考ブログ:
 「失敗を失敗で終わらせない」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e957020.html

 「『とことんやれば、必ずできる』を読んで」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e956591.html

 「マクドナルドの商法」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e756430.html

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