天然きのこそば

Hitoshi Yonezu

2011年09月04日 10:00

 この度の大型台風12号で被災されましたみなさま、およびご関係のみなさまにお見舞いを申し上げます。

 上田市は昨日から突風が吹き続いているものの、おかげさまで、いまのところ大雨にはなっておりません。

 今年の秋もきのこが相当とれるだろうという話を聞きました。

 この雨で山のきのこは出てきたかな、と考えておりました。


 茸の季のとどめの雨の夜明けまで   飯田龍太 (『遅速』 一九九一)



 松本へ行く途上の山の中にそばやさんがあるのですが、そこではもう七月頃から「天然きのこそば」というメニューを出しています。
 
 そばには、ご主人が朝とってきた雑きのこがたっぷりのっています。レジ横のかごはいつも雑きのこでいっぱいです。

 私はいつも温かい天然きのこそばを頼みます。きのこの風味はそばにあいますね。きのこが食べられる日本は幸せです。

 りこぼう、あみたけ、むらさきしめじ、こんなの食べられるの?と思える不思議なきのこ、ご主人に名前を教えてもらうのですが、どうも覚えられません。

 最初にこのきのこを食べた人は偉いなあ、と思います。

 台風がまだ活発な勢力を保っているようです。どうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。

 今年もまた豊饒な秋であることを祈っております。

 

 参考文献:
 『季語集』 坪内稔典 (岩波新書)
 

 『角川俳句大歳時記 秋』 角川書店
 

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