サービス労働の生産性向上

Hitoshi Yonezu

2011年05月21日 10:00

 ドラッカーは、サービス業の労働について次のように述べています。

 あらゆる先進国において、サービス労働の生産性向上が社会的な課題である。これを実現しないかぎり、先進国は社会的な緊張に直面する。新たな階級闘争に直面するかもしれない。生産性の向上がないかぎり、増加するサービス労働者の経済的社会的地位は確実に下がる。

             『ドラッカー 365の金言』 5月21日の節より引用


 サービス労働とは、サービス残業のことではなくて、サービス産業に従事する人たちの労働のことです。

 当社の仕事も、サービス労働といえる部分が多いです。

 飲食における接客サービスは、労働集約的な仕事で、生産性は上がらないものだと長らく考えられてきました。

 しかし、十数年前から飲食店の接客にもマルチタスク化、シフト組みの工夫、作業手順の工夫、仕事への動機づけ、スタッフの店舗経営への参加などマネジメントの考えが導入されるようになり、生産性の向上が図られてきました。

 お客様に満足して頂くことは大前提ですが、品質、価格、サービスの組み合わせにより、お客様のニーズに応じていろいろな形が考えられるようになりました。生産性が上がったためです。

 生産性の向上は、日本の製造業のお家芸とも言えるべきものですが、サービス産業においてもその取り組みが進められています。

 ドラッカーのいうように、サービス労働者の経済的社会的地位を下げないために、私も生産性向上のための努力を続けたいと思います。

 

 参考文献:『ドラッカー 365の金言』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

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