自らの事業は何か?

Hitoshi Yonezu

2011年02月27日 10:00

 事業は、社名や定款や設立趣意書によって定義されるのではない。顧客が満足させる欲求によって定義される。顧客を満足させることが、企業の使命であり目的である。したがって、我々の事業は何かとの問いは、外部すなわち顧客と市場の観点から見て、はじめて答えることができる。


                  『ドラッカー 365の金言』 2月27日の節より引用



 ドラッカーは、お客さまとの関係、市場との関係の中に、事業の目的を見出しています。

 自分では、自分のことがよくわからないものです。お客さまとお話をして、お客さまが何を求めているのかを知るのです。

 例えば、理容店は、髪の毛を切ってもらうことを目的に行く場所ですが、同じ目的を果たす理容店でも、たくさんの種類のお店があるのはなぜでしょうか。

 短い時間で、部分的にカットしてくれる安価なお店もあれば、2時間くらいかけて髪の毛やお肌のケアまでしてくれる高級店もあります。理容院ではなく、美容院へ行く男性も多いです。

 お客さまが自分の好みに合わせてお店を選んでいるわけで、自分の事業が単に「髪を切る」ということであれば、いろいろな種類の理容店の存在が説明しきれないのです。
 お客様は、単に髪を切るだけでなく、同時に他のことを求めているのです。

 清潔感か、価格か、マッサージか、リラクゼーションか、おしゃれ度か、お肌の手入れか、お店の人との会話か・・・

 お客さまに、なぜうちを選んでくれて、どこが気に入っているのか、という質問をすることは、自分の事業を知るための有効な手掛かりとなるわけです。
 
 

 参考文献:『ドラッカー 365の金言』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 
 
 
 第三回上田ビジネス読書会のお知らせです。
 
 平成23年3月16日水曜日 午前6時半より、上田市のささやにて開催します。課題図書は冨山和彦著『挫折力』です。この本は、立場によって反論異論も出る本だと思いますが、あえて取り上げました。
 年齢男女問いません。難しい話はしません。課題図書について、共感できるところ、納得できないところなどをお互いに話し合い、理解を深め、人生に役立てていく会です。詳しくは右のお知らせ欄をご覧ください。
 現在の参加者は5人(うち1人は女性)です。
 御連絡は右の「オーナーへメッセージ」から、私にメールをください。

 ご参加お待ちしております。
 
 参考ブログ:
 「『挫折力』を読んで」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e676108.html
 「第二回上田ビジネス読書会開催しました。」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e668222.html


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