明日は金食い虫になる

Hitoshi Yonezu

2011年01月21日 10:00

 古典派経済学、会計学、株式市場が利益と称しているものは、純粋のコスト、企業存続のコスト、今日利益をあげている事業が金食い虫になるという明日のためのコストである。
 
                  『ドラッカー 365の金言』 1月21日の節より引用



 シュンペーターは、イノベーションこそ経済の本質であり、イノベーションとは創造的破壊である、といいました。

 昨今の経済の早い移り変わりのなかでは、今日利益をあげている事業が、明日には陳腐化してしまう可能性があります。

 経営者は、目の前の仕事に満足するのではなく、創造的破壊を起こすようなイノベーションを常に考えていなくてはなりません。

 私の子供のころにあった商売で、もうなくなってしまったものがどれだけあるでしょうか。
 銭湯はそれぞれの街にありました。豆腐屋さんもいくつもあったように思います。傘屋さん、ねじ屋さん、帽子屋さん、金魚屋さんも見かけなくなりました。
 最近では、商店街の中の本屋さん、酒屋さん、映画館、文房具屋さん、金物屋さん、肉屋さん、八百屋さん、魚屋さん、畳屋さん、自転車屋さんも減ってきました。
 
 ドラッカーのいうように、今日生まれた利益が明日のコストだと考えるなら、その利益を明日のために大切に投資していかなくてはなりません。

 今日生まれた利益を効果的にかつ短期的に使える方法はたくさんあります。利害関係者にも喜んでもらえますから、その方向に流されやすいものです。

 経営者としては長期的な企業の繁栄を優先事項ととらえ、明日のために行動を律していく必要がありそうです。

 

 参考文献:『ドラッカー 365の金言』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

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