女子マネージャーとドラッカー
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
奇妙な題名の書籍です。
題名通りの内容で、高校野球の女子マネージャーが、ドラッカーの『マネジメント 基本と原則 エッセンシャル版』を読みながら、弱小の野球部を甲子園に導いていくという青春小説です。
都立程久保高校野球部の女子マネージャー、川島みなみが、マネージャーあるいはマネジメントについての勉強をしたいと思って、書店へ行き、店員の薦めるまま、ドラッカーの『マネジメント』を購入し、読み始めるという、ちょっとした勘違いから小説は始まります。
表紙が美少女の漫画ですし、本のなかにも美少女の漫画のページが3ページはさまれています。
この本をもっていると、漫画を読んでいると思われるようで、表紙を見た部下が、
「社長の趣味が変わってしまったのではないか?」
と、心配して、チラチラのぞいておりました。
『マネジメント』から多くの重要な文章を引用していて、小説を読みながら、ドラッカーの考え方を学ぶことが出来ます。
野球部の事業とは何か?何であるべきか?野球部の顧客は誰か?
いかにもドラッカーらしい答えを探しながら、話は進んでいきます。
私のような○っさんには、少し気恥ずかしく、やや冗長な部分も感じてしまう小説ですが、ストーリーが流れていくので、1~2時間で読めます。
ドラッカーの『マネジメント』も同時に購入して、この本に引用されている部分にあたりながら読んでいきますと、ドラッカーのマネジメントの世界に抵抗なく入っていけると思います。
この世に存在するあらゆる組織に、ドラッカーのマネジメントが有効だということが分かります。
ドラッカーが難しいと感じておられる方はこの本から始めたらいかがでしょう。ぜひご一読くださいませ。
参考文献:「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
岩崎夏海 (ダイヤモンド社)
『マネジメント 基本と原則 エッセンシャル版』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
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