本人に直接言ってあげる

Hitoshi Yonezu

2010年01月08日 10:41

 昨日の社内会議では、個人の能力、行動81項目について、自己評価と上司からの評価を出してもらい、比較、確認をする作業をしました。

 例えば、次のような項目にイエスかノーで答えるのです。すべて否定の内容ですので、イエスと答えたものは問題がある項目です。

 仕事に自信が持てない。
 都合のいいことしか報告しない。
 自己管理がまるで駄目だ。
 率先垂範をせず、ただ言うだけ。
 スケジュール作りが下手だ。
 部下のしつけが出来ない。
 部下にやさしすぎる。
 本を全然読んでいない。
 明らかな自分の非を素直に認めない。
 ・・・ 
 ・・・ 

 それぞれの自己評価を見てみると、私から見て感じることとそんなに離れてはおらず、自分のことはおおよそ認識しているようでした。

 しかし、中には自分の悪い習慣を自分では全く気付いていない部分もありました。周りで働く人たちはみんなそのことに気が付いているのです。

 そのことを本人に伝えるのは、本人にとっては厳しい場面ですが、長い人生を思えば、率直に言ってあげなくてはいけません。

 会議でこれを行うと、私が一人だけがそう思っているのではなく、周りのみんながそう思っているのだと全員で伝えることが出来るので、本人に対する影響力も大きいです。

 私は、一項目だけですが、「困ったなあ」を連発する、という項目にイエスと入れざるを得ませんでした。
 スケジュールが詰まっている時に、トラブルが起こると、無意識に「困ったなあ」と言っておりました。

 私は社長ですので、お客さまに叱られることはありますが、社内では注意してくれる人はいないのです。せいぜい友人や、辛口の女性から、「米津さんは○○ですね」と言われるくらいのものです。

 それだけに、社長には高い自己管理能力や自律性が求められるのです。
 
 『ドラッカー 365の金言』の1月8日の節より引用します。

 知識労働者には自律性が必要であるからこそ、彼らに対し、なすべきこと、もたらすべきものを明らかにすることを要求しなければならない。
 (中略)
 知識労働者たる者は、自らの行動計画を組織に提示しなければならない。何に重点をおくか、いかなる成果を期待できるか、それはいつまでに可能か。知識労働者には自律性と責任がともなう。
 (以上引用)

 難しい分析をする人、難しい書類をつくっている人、難しい資格をもっている人、有名大学を出て大企業に勤めている人・・・などのことを知識労働者というのではありません。
 どのような職業、職務であれ、仕事を通じて自分で情報を集め、それを自分で分析し、自分の仕事に活用して、効率化や範囲の拡大ににつなげていくことが出来る人が知識労働者です。

 社員たちには、高い自律性をもって、知識労働者になってほしいと思いました。
 
 参考文献:『ドラッカー 365の金言』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

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