新年の御挨拶

Hitoshi Yonezu

2010年01月01日 00:00

 新年明けましておめでとうございます。
 
 旧年中は格別のご厚情を賜り、心より御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。本年も御指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

 さて、ある一部上場企業で当社を担当されていた社員の方が、昨年12月をもって退職し、今年から親御さんの経営する会社へ入社したという御連絡を頂きました。

 大学卒業以来、長年勤めてきた有名企業を、最近40歳を過ぎてから自主的に退職し、全く畑の違う親御さんの企業で働き始めた友人もいます。

 大企業に勤めておられて、そのままでいれば安定していたのに、荒波の中小企業へ飛び込んでいくということは、大変勇敢なことです。すごい決意だなと感心いたしました。
 
 親の会社をその子供たちが継承するということは、昔なら当たり前のことだったでしょうが、今ではそうとも言えないのです。優秀なお子さんは、立派な大学を出て、そのまま一流の大企業へ就職してしまい、帰ってきません。

 幸いにしてお子さんが会社を継いだ場合でも、今になって、 
 「こんな経済状況になるとわかっていたら、息子に戻って来いとは言わなかっただろう。」
 とおっしゃる経営者の方も多いのです。

 私もそうでしたが、会社を継承すると決めると、金銭面の損得はあまり考えないものです。むしろ、会社をどうしてやろう、こうしてやろうという挑戦する気持ちの方が強かったのです。

 しかし、せっかく継承しても、帰って来いと言った本人である親と考え方が違い、対立することになります。
 改革していかねば企業の存続は危ういのに、抵抗勢力が立ちはだかり、ここを変えていくのにとても時間がかかります。友人たちもそこで引っかかっています。創業した場合との大きな違いです。

 「虎穴に入らずんば虎児を得ず」ということわざがありますが、企業を継承するというのは、虎穴に入っていくようなものなのかもしれません。

 今年はトラ年でありますが、昨今の経済や政治の様子を見ておりますと、一年間が山あり谷ありの、虎穴になりそうな感じが致します。

 なんとか上手に虎穴に入って、みんなでよい成果を獲得していきたいものです。

 日本が冷えないように、志の高い方、盛り上げていきましょう!!!
 
 皆さまにとりまして、幸せであたたかい年になりますことを、心よりお祈りいたします。冬本番でございます。お身体御自愛くださいませ。
 

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