空(くう)の世界にいきる

Hitoshi Yonezu

2009年02月01日 00:00

 立春の候、皆様いかがお過ごしでございましょうか。日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
 
 さて、仏教に空(くう)という考え方があります。空とはこの世のすべてのものには実体がないということを意味しているそうです。
 
 例えば、ある女性は、旦那さんからみれば妻ですし、子供からみれば母となり、親からみれば娘、会社では同僚、同級生からは友人となるのです。この女性の実体は○○であると一つに断言することはできないでしょう。
 
 私も、社員にしてみたらうるさい社長ですが、親からみたら、経営してきた会社を継承した息子となりましょうし、ご利用頂いているお客様はお店の経営者としてみてくださると思います。
 ロータリークラブでは、クラブ運営を担当している幹事ですし、地元の自治会では役員として会計を担当しています。スーパーへ行って買い物をすれば、お客になりますし、居酒屋でお酒を飲んでいたら、酔客の一人としての実体が生まれるのです。

 私はブログを書いておりますが、遠隔地で私のブログだけを読んでおられる方がいたとしたら、信州に米津という人物がいるのかどうか、そして本当にその人物がブログを書いているのかどうかは怪しいと感じても不思議ではありません。
 偽の写真に、偽の経歴を載せていたとしても、とりあえずは確かめようがないのです。
 その他の場面でも、私のことをよく知っている方でない限り、私がどういう人間であるか、判断し難いことですし、私を知っている方でも、その時の関わり合いによって、実体は変わるのです。
 関わり合うことによって、噂や見聞ではない、私という人物の実体らしきものが見えてきます。
 どのように関わるかによって、ようやく実体というものが生まれてくるというのです。

 関わり合いによって初めて実体が生まれるのだとしたら、このまま変わりなく生活をして生きていても、明日のことは空(くう)であり、不明なのです。昨日の続きが今日のこの瞬間につながっているのではありませんし、今日の続きが明日につながるのでもないのです。
 
 日々、その瞬間瞬間の実体をつくりあげようと生きているのだと思えるのです。

 その瞬間を生きるということは、明日への恐れも、昨日の悔みもないのです。
 
 この寒い冬を明るく楽しく過ごしていきたいと思います。こちらささやより、皆様方のご多幸、ご健勝を心よりご祈念申し上げます。

 
 参考文献:『マンダラ思考で夢は必ずかなう! 「9マス発想」で計画するマンダラ手帳術』松村寧雄(フォレスト出版)
 

 お世話になっているN先生に教えて頂いたり、本を読んだりして自分の考えをまとめています。解釈の相違もあるかと存じますが、何卒ご容赦ください。

  
 
 

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