組織と個人の価値観
ドラッカーの『明日を支配するもの』第6章「自らをマネジメントする」より引用いたします。
組織には価値観がある。そこに働く者にも価値観がある。組織において成果を上げるためには、働く者の価値観が組織の価値観になじむものでなければならない。同じである必要はない。だが、共存しえなければならない。さもなければ、心楽しまず、成果も上がらない。
P.F.ドラッカー 『明日を支配するもの』 p210-211より引用
学生時代からいままで、アルバイトも含めていくつかの職場で働いてきました。
写真屋さん、レストラン、和食店、巨大ホテル、ビジネスホテル、航空会社、証券会社、などなど。
いまとなれば、長く続かなかったところは、その組織の価値観と自分の価値観がなじんでいなかったのかな、と思います。この職場は明らかに自分とは違うな・・・・・・と感じながら、悩んでいたこともありました。
そういうときは、「心楽しまず、成果も上がらない」わけです。
所属している組織だけではありません。
お取引先さまを選択する際にもこの原則が当てはまります。
いろいろな方が営業に来られますが、話をお聞きして明らかにうちの価値観とは違うな、と感じると、話に乗ることができません。いちばん分かるのは社長とお話しするときです。無理にお話を進めるとあとで何らかの問題につながることがあります。
そうやって、当社もお客さまから選ばれたり、除外されたりしているのだろう、と思います。
無理に価値観を合わせるということはできません。
しかし、価値観を表明しなければ、どういう組織なのかも分かりません。
仕事をするうえで自社の価値観を表明することは最低限必要なことではないかと考えています。
参考文献:
『明日を支配するもの』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
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