問題の種類を知る

Hitoshi Yonezu

2014年07月09日 10:00

 前回、『経営者の条件』より、成果をあげる意思決定の5つのステップについてご紹介しました。

 (1) 問題の多くは原則についての決定を通してのみ解決できることを認識していた。
 (2) 問題への答えが満たすべき必要条件を明確にした。
 (3) 決定を受け入れられやすくするための妥協を考慮する前に、正しい答えすなわち必要条件を満足させる答えを検討した。
 (4) 決定に基づく行動を決定そのものの中に組み込んだ。
 (5) 決定の適切さを検証するためにフィードバックを行った。
 
 これらが、成果をあげるうえで必要とされる意思決定の五つのステップである。

         P.F.ドラッカー『経営者の条件』p165より引用



 一つ目は「問題の多くは原則についての決定を通してのみ解決できることを認識していた」です。つまり、発生している問題の種類を認識するということです。

 まず初めに、一般的な問題か例外的な問題か、何度も起こることか個別に対処すべき特殊なことかを問わなければならない。基本的な問題は、原則と手順を通じて解決しなければならない。これに対し例外的な問題は、状況に従い個別の問題として解決しなければならない。

          P.F.ドラッカー『経営者の条件』p165より引用


 ・・・・・・基本的な問題は、原則と手順を通じて解決しなければならない・・・・・・

 原文では次の表現です。

 ”The generic always has to be answered through a rule,a principle."

 マネジメントを行うということは、まさにこのことではないかと思います。重要な原則です。
 
 ドラッカーによれば、(1)に関してあらゆる問題が四つの種類に分類されます。

 1.基本的な問題の兆候にすぎない問題

 2.当事者にとっては例外的だが実際には基本的、一般的な問題

 3.真に例外的で特殊な問題

 4.新しい種類の基本的、一般的な問題の最初の表れとしての問題


 繰り返しになりますが、ドラッカーの次の言葉です。

 真に例外的な問題を除き、あらゆるケースが基本の理解に基づく解決策を必要とする。原則、方針、基本による解決を必要とする。一度正しい基本を得るならば、同じ状況から発する問題はすべて実務的に処理できる。

            P.F.ドラッカー『経営者の条件』p168より引用


 毎日発生している問題のほとんどは、基本的な問題といってよいでしょう。

 にもかかわらず、問題を複雑にしてしまって、大問題にしてしまっていないでしょうか。

 それは、基本的な問題を解決する原則と手順が定まっていないからです。

 難しい問題に取り組む前に、まずは日常の基本的な問題を解決する解決策が必要です。
 

  


 参考文献:
 『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

  ”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
 

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