行動と姿勢
『経営者の条件』の4章「人の強みを生かす」より引用します。
強みを生かすことは、行動であるだけでなく姿勢でもある。しかしその姿勢は行動によって変えることができる。同僚、部下、上司について、「できないことは何か」でなく「できることは何か」を考えるようにするならば、強みを探し、それを使うという姿勢を身につけることができる。やがて自らについても同じ姿勢を身につけることができる。
『経営者の条件』 p133-134より引用
原書では次のように表現されています。
Unlike everything else discussed in this book so far,making strength productive is as much an attitude as it is a practice. But it can be improved with practice.If one disciplines oneself to ask about one's associates---subordinates as well as superiors---"What can this man do?" rather than "What can he not do?" one soon will acquire the attitude of looking for strength and of using strength.And eventually one will learn to ask this question of oneself.
”The Effective Executive” p98
重要なのは次の部分です。
「強みを生かすことは、行動であるだけでなく姿勢でもある。しかしその姿勢は行動によって変えることができる」
原書では以下のように表現されています。
"making strength productive is as much an attitude as it is a practice. But it can be improved with practice"
一般的には、姿勢があるから行動できる、と考えるでしょう。まず先に姿勢で後から行動ということです。
小学校でも最初に姿勢を正されますね。
ドラッカーは「姿勢は行動によって変えることができる」と述べています。
行動を先に起こすことによって、あとから姿勢を変えるということです。
これは普通とは逆の考え方ですね。
行動の中身は『「できないことは何か」でなく「できることは何か」を考え、強みを探すこと』です。
他人について強みをみることです。その強みを使って貢献できるようにしてあげます。
そうすることが自分の姿勢になります。
自分のすべきことをする、読書会を開く、ドラッカーを読む、ブログを書く、など何でもよいのです。
ためらうのをやめ、動いてみるのです。
動いた中で自分の強み、自分が得意そうなことを探すことができたなら、それを発揮していきます。
それが行動から姿勢を変えていくということです。
姿勢ばかりを気にしていると、いつまでたっても何も起こらない、何も変わらない、ということになってしまいます。
まずは他人の強みを見てあげるところから行動するということです。
参考ブログ:「仕事の仕方」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1212380.html
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
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