可能性の追求
ドラッカーの『経営者の条件』第3章「どのような貢献ができるか」より引用します。
自らの貢献を問うことは、可能性を追求することである。そう考えるならば、多くの仕事において優秀な成績とされているものの多くが、その膨大な可能性からすればあまりにも貢献の小さなものであることがわかる。
『経営者の条件』 p80より引用
原文では次のように表現されています。
To ask,"What can I contribute?" is to look for the unused potential in the job.And what is considered excellent performance in a good many positions is often but a pale shadow of the job's full potential of contribution.
”The Effective Executive” p54
自らの貢献を問うことは、可能性を追求することである・・・・・・壮大な文章ですね。
「可能性を追求する」の部分は、原文では"look for the unused potential in the job"です。
"look for" か・・・・・・
なんだか少し弱い言葉のような気がしてがっかりしましたが、ここを「可能性を追求する」と翻訳したのは訳者の妙ですね。
成果をあげるためには、自分のもっている力を最大限に発揮しなくてはなりません。
自分の内面には、自分では気がつかない、まだ使われていない潜在的な力があるからです。
いまできること、いまもっている能力の範囲内で貢献して終わらせようとするのは、可能性を追求することにはなりません。
貢献を通じて自分の潜在的な力を見出し、追求していくことです。
それは、仕事を通じて自分を成長させ、人生を豊かにすることです。
(a good many かなり多数の、相当な数の pale 青白い、弱弱しい、活気のない)
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
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