『僕が米国株を勧めるこれだけの理由』を読んで
松本大さんの『世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由』を拝読いたしました。
松本さんは1963年埼玉県生まれ、ソロモン・ブラザーズ、ゴールドマン・サックスを経て、99年マネックス証券を設立、現在はマネックスグループ株式会社およびマネックス証券株式会社両社のCEOを務めておられます。
この本は米国株に投資することを勧めるものです。前半の第1章から第3章までは松本さんが執筆されていますが、後半の第4章から第7章の部分はマネックス証券の担当者が執筆を担当されていて、多少マネックス証券の宣伝も入っています。
松本さんは、米国株を勧める理由として、米国経済の強さの源泉を三つ挙げています。
一つは人口が増加していることです。2013年現在3億1600万人の人口は2050年には4億2000万人に増加するそうです。
二つ目は教育です。特に高等教育においては米国の右に出る国はないといいます。
三つ目はエネルギーです。話題になっているシェールガスやシェールオイルの採掘が軌道に乗ったことで、米国は再び資源大国になる道を歩み始めているそうです。シェール革命の進展によっては双子の赤字の解消もあり得るとのことです。(p11-p16)
我が国で進みつつある輸入インフレの対応策として、資産の一部を外貨建てにしておくことが効果的だそうです。
外貨建てに切り替えた資産はある種の保険として、ずっと外貨建てのまま保有し、運用を続けていくのがよいでしょう。つまり、為替レートの値動きをみていちいち外貨にしたり、円に戻したりするのではなく、ひたすら外貨のまま運用し続ける部分を、自分のポートフォリオのなかに組み込んでしまうのです。
『世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由』 p90-91より引用
昨年末、QE3を収束させる話が出てきた後も米国株は上昇しました。
しかし、一方で、アメリカはいまバブルの状態であって、その崩壊は近い、という説もあります。
米国株を勧めることについて論理は通っていますが、あまりにも正論過ぎて、どうしてそこまで米国株を勧めるのか?という疑念もあります。
米国株の売買に優れているというマネックス証券の広告的な意味もあるのではないか、と考えます。それも重々分かった上で、どんなことが書いてあるのか知りたくて購入したのですが・・・・・・
ご興味のある方はご参考になさってください。
参考文献:『世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由』
松本大 (東洋経済)
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