体系的な作業

Hitoshi Yonezu

2013年12月26日 10:00

 ドラッカーの『経営者の条件』第1章「成果をあげる能力は修得できる」より引用します。
 
 頭のよいものがしばしばあきれるほど成果をあげられない。彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業を通じてのみであることを知らない。逆に、あらゆる組織に成果をあげる地道な人たちがいる。頭のよい者がしばしば創造性と混同する熱気と繁忙の中で駆け回っている間に、寓話の亀のように一歩一歩進み先に目標に達する。

          P.F.ドラッカー 『経営者の条件』 p18より引用


 頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではない・・・・・・

 「体系的な作業」を通じてのみ成果に結びつく・・・・・・

 ドラッカーのいう「体系的な作業」とは何のことでしょうか?

 それは『経営者の条件』において解説されている五つの能力のことと考えてよいでしょう。

 すなわち、時間、貢献、強み、集中、意思決定の五つです。

 人は、話を聞いたり、本を読んだりして情報を得ます。その情報を実際に仕事や人生に活用できるように知識に変換します。

 ここまでは紙面だったり、パソコンのなかだったり、頭のなかの世界です。

 その知識を活かして成果に結びつけるためには、行動しなくてはなりません。そのとき、頭のよさだけでは非効率なのです。

 効率よく成果をあげるために体系的な作業が必要です。
 
 『経営者の条件』には、知識を成果に結びつける体系的な作業・・・・・・すなわち、成果をあげるための条件(五つの習慣的な能力)が解説されています。

  

 
 参考文献:
 『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

 ”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
 

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