ミラー・テスト
ドラッカーの『明日を支配するもの』第6章より引用します。
自らをマネジメントするためには、自らにとって価値あるものは何かを考えておかなければならない。
倫理についての原則はただ一つである。しかも、判断の方法は簡単である。それをミラー・テストという。
P.F.ドラッカー 『明日を支配するもの』 第6章 p207より引用
ミラー・テストとは、朝起きて髭を剃るとき、自分のどのような顔を見たいか?というテストなのだそうです。
倫理の問題とは、朝、髭を剃るとき、あるいは口紅をぬるとき、どのような顔を見たいかというだけの問題である。
P.F.ドラッカー 『明日を支配するもの』 第6章 p208より引用
確かにそのとおりで異論はありませんが、ここには少し冗談や皮肉もこめられていますね。
この節には、国王からパーティーにコールガールを呼んでイベントをすることを要請された大使のエピソードが紹介されています。それをすることが自分の価値観に合わないと考えた大使はそのホスト役を断り、大使を辞任したのだそうです。
朝起きたときの顔が本当の自分の顔だとしたらどうでしょう。
自棄酒で飲みすぎた腫れぼったい顔・・・・・・
いやな仕事と荒れた生活でげっそりとした顔・・・・・・
それが自分の価値観なのか?ということです。
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
『明日を支配するもの』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
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