卓越性を求める
ドラッカーの『経営者の条件』第4章より引用します。
人に成果をあげさせるには、「自分とうまくいっているか」を考えてはならない。「いかなる貢献ができるか」を問わなければならない。「何ができないか」を考えてもならない。「何を非常によくできるか」を考えなければならない。特に人事では一つの重要な分野における卓越性を求めなければならない。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』第4章p105より引用
あの部下は、自分とうまくいくのだろうか?
自分のことが好きそうだろうか?
上司が陥りがちな問いかけです。
そう考えがちですが、そこをこらえて「部下は何ができるだろうか?」を考えなくてはいけないのです。
強みに集中することで組織に対して大きな貢献ができるようになるのです。
そこから先については異論があるかもしれませんが、私は分かれ道があると思います。
強みを発揮してマネジメントや経営という上の段階へ上がる人と、自分の強みの分野での活躍に集中する人です。
ドラッカーは次のように述べています。
集団全体の成績を上げるよりもリーダー一人の成績を上げるほうが易しいということを知らなければならない。したがって、リーダー的な地位、すなわち標準を設定し基準を定める地位には、傑出した基準を設定できる強みをもつ人をつけなければならない。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』 第4章p134より引用
どちらも必要な人材である、と私は考えます。
ここはよく話をして、試させて見極めることが求められます。
マネジメントのできない人に無理にマネジメントをさせると、その人の強みの部分も失われてしまいます。
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
参考ブログ:ドラッカーの「卓越性」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e936292.html
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