模範となるには

Hitoshi Yonezu

2013年02月12日 10:00

 ドラッカーの『現代の経営[上]』第12章より引用いたします。

 本気であることを示す決定打は、人事において、断固、人格的な真摯さを評価することである。なぜならば、リーダーシップが発揮されるのは、人格においてだからである。多くの人の模範となり、まねされるのも人格においてだからである。

            P.F.ドラッカー 『現代の経営[上]』 p218より引用


 ドラッカーは、リーダーシップを発揮する条件として人格的な真摯さを求めています。そして人格とは他人から模範とされるものであるといいます。

 ドラッカーの『経営者の条件』のまえがきには次のような記述があります。

 ほかの人間をマネジメントできるなどということは証明されていない。しかし、自らをマネジメントすることは常に可能である。
 そもそも自らをマネジメントできない者が、部下や同僚をマネジメントできるはずがない。マネジメントとは、模範になることによって行うものである。

           P.F.ドラッカー 『経営者の条件』 p8より引用


 こちらにおいては、マネジメントについても「模範となることによって行う」と述べています。

 人格もマネジメントも人の模範となって行うことは共通しています。

 人の模範となるためには、その前提として、自分が自分をマネジメントできていなければなりません。

 『経営者の条件』は、セルフマネジメントについて体系的にまとめられています。

  


 参考文献:
 『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

 『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

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