仕事ではなく時間からはじめる
ドラッカーの『経営者の条件』第2章より引用します。
私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。
したがって、時間を記録する、整理する、まとめるの三段階にわたるプロセスが、成果をあげるための時間管理の基本となる。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』第2章p46より引用
一般的には、時間を管理するというと、手帳に仕事などの予定を書き込んで、残った時間をどう使うかを考えることから始める方が多いのではないでしょうか。
ドラッカーは「時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする」と述べています。
まずは時間がどう使われているか、記録をとることから始める、というわけです。
驚きですね。仕事や予定を管理するのではなくて、時間を管理するのです。
時間を記録し、整理し、まとめた結果、新しい時間の枠を生み出します。
どうやって時間を記録するか、手帳などに書いて記録してもいいですし、いまではスマートフォンにも生活の時間の記録をとるためのアプリがあります。
現代社会を生き抜くためには、予定の隙間を埋める力ではなく、真っ白な時間の塊を生み出していく力が必要なのです。
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
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