なすべきことをなす能力
ドラッカーの『経営者の条件』第1章より引用します。
私は成果をあげる人のタイプなどというものは存在しないことにかなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人は、気質と能力、行動と方法、性格と知識と関心などあらゆることにおいて千差万別だった。共通点はなすべきことをなす能力だけだった。
P.F.ドラッカー『経営者の条件』p41
昨夜は当社の忘年会を開催しました。営業をしている部門もありましたので全員というわけにはいきませんでしたが、45人が集まって楽しい夜を過ごすことができました。
従業員を見回すといろいろな人がいることに気がつきます。様々な個性があります。宴会の席で初めて知ることのできる性格というものもあります。
ドラッカーのいうように、成果をあげる人にはタイプはないのだ、と思います。おとなしい人も、元気な人も、おおざっぱな人も、神経質な人も、それぞれの強みを生かして、成果をあげてほしいと感じました。これだけの人材がいるのなら、まだまだなんでもできるだろう、と心強くなりました。
引用した文章の最後の部分は原書では次のようになっています。
All they have in common is ability to get the right things done.
( "The Effective Executive" p22)
実は原書の副題も"The Definitive Guide to Getting the Right Things Done"となっています。「なすべきことをなすための完全ガイド」とでも訳しますか。
なすべきことをなすという部分は”get the right things done”だったのですね。
ドラッカーは、なすべきことをなすのは、成果をあげる能力だけであり、それは一つの習慣だといっています。
だれもがまだまだいけますね。
みなさま、素敵なクリスマスイブを。
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
"The Effective Executive" P.F.Drucker (Harper colophon books)
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